2016 Fiscal Year Research-status Report
ドクターヘリ及びドクターカーの運用効果の可視化と関連施設の適正配置
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26820267
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山田 悟史 早稲田大学, 人間科学学術院, 助教 (00551524)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ドクターヘリ / ドクターカー / 基地病院 / ランデブーポイント / 救急医療 / 関西広域救急医療連携計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度はこれまでの成果を用いた基地病院・ランデブーポイントの適正配置(数と位置)について取り組んだ。これまでの成果とは,関西広域救急医療連携計画の枠組みを対象にドクターヘリ・ドクターカーの運用効果の算出と可視化を行う手法のことである。具体的に算出した指標は,①医師による医療行為開始に要する時間の短縮時間,②短縮時間によって生じる救命率の向上率,③短縮時間が生じたメッシュ内の人口を短縮時間に乗じた値,④救命率向上が生じたメッシュ内の人口を向上率に乗じた値,である。 2017年度に得られた知見には下記が挙げられる。1.場外離着陸場のRP化は運用効果の上位100箇所程度で効果上昇が平坦化する傾向があること,2.ドクターヘリ基地病院の追加の効果は相対的に小さいこと,3.ドクターカー基地病院の追加数は5地点において効果上昇が平坦化する傾向があること。また運用効果上位100箇所程度をRP化し,兵庫県立姫路循環器病センター・徳島赤十字病院・長浜赤十字病院・市立福知山市民病院・徳島県立三好病院の順でドクターカー基地病院化することを段階的な配置計画として考察した。成果の詳細は日本建築学会の計画系論文集を参照して頂きたい。 2017年度は異なる前提条件における適正配置を検討する予定である。これは16年度までの研究において,既発表とは異なる症例を対象にした場合の運用効果の算出と可視化,適正配置の検討の社会的要請が明らかになったためである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
延長を申請したが当初の計画書に記した内容はほぼ完了している。延長を申請した理由は,取り組み中に新たに判明した課題も本申請の一部であり,一体として取り組むことが望ましいと考えたためである。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度はこれまでの成果を用いて,中等症以上を対象とした場合について検討する。
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Causes of Carryover |
異なる前提条件における適正配置を検討するための予算である。これは報告書に記したように,症例を変えた場合の運用効果の算出と可視化,適正配置の検討の社会的要請が明らかになったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
デバイスやソフトなど,大規模なGISデータに対してオペレーショナル・リサーチを援用した解析と適正配置が実行可能なシステムを構築するために使用する。
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Research Products
(1 results)