2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of variable spot size scanning irradiation
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26860395
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
想田 光 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30523162)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 重粒子線治療 / スキャニング / ビームサイズ / ペナンブラ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの改良に加え、ビーム位置変動を抑制するため非破壊型ビーム位置モニタの信号による位置フィードバック機構を構築し、精密な照射を実現した。 2種類のビームサイズ(σ=2.3mmと3.3mm)を用いた可変ビームサイズ照射実験を行った。2種類のサイズを用いた照射計画計算(各スポットへの線量ウェイトの決定)は二分探索にランダムウォークを加えて極小で止まるのを避けながら算出した。ガフクロミックフィルムを用いた照射実験の結果、照射野外線量の指標となるペナンブラ(目標線量の80%から20%になるまでの距離)は、可変照射では2.7mmとなった。これは、σ=3.3mmの大きいビームでの一様照射の場合のペナンブラ5.1mmより小さいだけでなく、σ=2.3mmの小さいビームでの一様照射のペナンブラ3.7mmよりもさらに小さい値となっており、これまで同装置を用いた中で最もペナンブラが小さい照射を実現することができた。照射野内の平坦度についても、治療照射における要求平坦度±2.5%以内となる±2.0%の平坦度で照射できた。平坦度については一様照射の±1.0%には及んでいないが、照射計画計算の最適化によって更に改善する余地が残っている。この実験結果によって、平坦度を許容範囲に保ったままペナンブラの低減によってスキャニング照射の品質を大きく改善する可能性を示すことができた。 本研究の結果については、日本加速器学会第14回年会、Accelerator Reliability Workshop 2017, Tsukuba Innovation Arena symposium: The Next Generation Hadron Cancer Therapy and Its Beam Driverで発表を行った。
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