2016 Fiscal Year Research-status Report
がん患者の神経障害性疼痛へのプレガバリン投与後のデュロキセチンの治療応用
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26860486
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
松岡 弘道 近畿大学, 医学部附属病院, 講師 (20425078)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 緩和医療 / 心身医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん患者の神経障害性疼痛治療においては、末梢神経障害性疼痛に対して保険認可がされている薬剤であるプレガバリンの使用が中心であるが、眠気、ふらつき、浮腫などの副作用のために投与継続が困難であることも少なくない。デュロキセチンは抗うつ薬でありながら、神経障害性疼痛にも有効性が示されている薬剤であり、本邦でも糖尿病性神経障害性疼痛に有効性が示されている。我々は2012、そのような患者群に対してのデュロキセチンの効果の可能性を報告したが、今回は前向きランダム化試験で示すことを目的とした。 臨床応用面においては、がん患者の疼痛の過小評価、および抑うつの見落としが以前より問題となっている。本研究により、抗うつ薬であるが、神経障害性疼痛治療薬としてのデュロキセチンの有効性が示されれば、がん緩和支持療法の発展に、極めて重要な意義を持つと考えられる点で非常に特色のある研究になると思われる。また神経障害性疼痛の種類によるデュロキセチンの効果の違いまで示すことができれば、今後の研究の基礎となる臨床データになりうる。 2015年第23回世界心身医学会では、「Efficacy of Duloxetine for Cancer Patients with Neuropathic Pain Non Responsive to Pregabalin」の演題名でシンポジウムに選定された。2016年心療内科学会総会・学術大会ではTrial in Progressの形で発表を行った。2017年第8回PACCSC Annual Meetingでは、現在までの研究進捗状況を報告し、今後の症例集積加速に向けての討論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
毎月定例のリサーチカンファレンスでの検討の結果、より研究精度をあげるためのプロトコールの一部修正があり、研究開始が遅れておりましたが、2015年7月より患者登録が開始され、2017年4月6日現在49例の登録が進んでおります。 研究成果に対する業績としては、本研究のコンセプトは、2015年8月の世界心身医学会のシンポジウムでも取り上げられ、シンポジストとして口演発表を行いました。また2017年3月のPACCSC Annual research forumでも取り上げられました。またプロトコールは然るべき英文雑誌へ投稿中であります。
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Strategy for Future Research Activity |
現在14施設での倫理委員会を通過し、研究参加施設を増やすこと、本試験専用の研究助手を雇用するなどスクリーニング体制を強化することで症例集積を加速させる予定です。
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Causes of Carryover |
研究の進捗が1年遅れたがその後の症例集積は順調である。このため、将来の日豪共同研究を目指すこととし、渡豪し、国際研究のMeetingなどを行うこととしたため研究費を次年度繰越とした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
毎月定例のリサーチカンファレンスでの検討の結果、より研究精度をあげるためのプロトコールの一部修正があり、研究開始が遅れておりました結果、人件費、その他の項目を中心に出費が抑えられておりました。1年の延長となったため、日豪共同研究を計画した。このため一度渡豪し国際研究のMeetingなどを行うこととした。そのための旅費、滞在費として使用する。
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