2015 Fiscal Year Research-status Report
生体埋入型バクテリアチャンバーを用いた歯性感染症に対する免疫応答評価
Project/Area Number |
26861568
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松井 有恒 東北大学, 大学病院, 助教 (60547264)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 免疫細胞機能評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
Poly dimethyl siloxane (PDMS) を素材とした細菌播種用チャンバーを作成、pore sizeを100-200umにて調節したところ、予備実験としてPBSを注入した系においてコンスタントな細胞回収率を確認することができた。チャンバーデザインを決定したところで、実際の細菌培養条件を調節し決定した。初めにコントロール群としてStreptococcus mitisを使用し、マウス皮下注射モデルにて細胞回収実験を施行した。結果、細菌播種後24時間の時点でチャンバーあたり5x105の細胞を回収することができた。グラム陰性細菌のP. intermedia (ATCC 25611), F. nucleatum (ATCC 25586), グラム陽性細菌のP. micros (ATCC 33270), S. intermedius (ATCC 27335) についても、同様に播種を行ったところ播種後24hの時点でP. intermedia, F. nucleatumについては他2種の菌よりも細胞回収量は低い印象であったが、120hの時点では逆転し多量の細胞回収率を確認した。上記に様に最適化した本系の細菌播種条件と顎骨内炎症との整合性を確認するためin vivo顎骨炎症モデルであるPeriapical lesion modelにて顎骨内の病変形成との関連性を評価したところP. intermedia, F. nucleatumにおいて、播種後120hの段階で根尖病巣の形成を確認した。他菌種に関しては現在時間を延長して評価している。(Micro-CT) FACSを用いた機能評価(phagocytosis assay, Reactive Oxygen Species assay)に関しては現在遂行中であるが、グラム陽性細菌により凝集した免疫細胞群において高い機能性を認めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Periapical lesion modelにて顎骨内の病変形成が細菌種類により異なり各種データの整合性確認が遅れたため、細胞機能評価まで時間を要した。
|
Strategy for Future Research Activity |
早急に骨内病変に関するデータ回収・評価を行うとともに、平行してFACSによる機能評価を行う。 終了後にチャンバー表面に形成されたバイオフィルムの構造解析、細胞機能と細菌毒性との相関関係に関し評価する。
|
Causes of Carryover |
昨年度に完了予定としていた骨内部病変の評価に予想以上に時間を要したため、必要量の免疫学的解析が遂行できていないため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
FACS用試薬および免疫学的解析のための試薬購入費として使用する。また細菌培養のための試薬・ディッシュなど消耗品の購入に充てる。論文報告費用・学会発表費用としても使用する。
|