2014 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病関連歯周炎におけるHMGB1-RAGEの役割
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26861818
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中島 由紀子 徳島大学, 病院, 医員 (70709526)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 慢性歯周炎 / 糖尿病 / HMGB1 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.AGE及びP.g-LPS刺激によるHMGB1の発現・遊離調節機構の解明 始めにヒト口腔上皮細胞(TR146)を用い,AGEとP.g-LPSがHMGB1の発現及び遊離を促進するかどうか調べた。そのためにまずAGEの細胞毒性をcell countingkit-8で調べた。その結果,AGEを添加して24時間,48時間,72時間においてcontrolと比較して細胞生存率がそれぞれ96%,95.2%,100.7%となり,有意な差は認められなかった。このことからAGEに有意な細胞毒性がみとめられないことが確認された。次にヒト口腔上皮細胞にP.g-LPSやAGEを添加して48時間培養した後に,培養上清を採取し, HMGB1蛋白質の発現をELISAキットにより定量測定した。その結果,HMGB1の発現量はLPSの添加で3倍,AGEの添加で10倍と有意に増加した。このことからP.g-LPSやAGEがHMGB1の遊離増加を促進することが分かった。 2.HMGB1が歯周組織細胞に及ぼす影響の検討 HMGB1が歯周組織に及ぼす影響について歯肉線維芽細胞(Gin1細胞)を用いて検討を行った。歯肉線維芽細胞にHMGB1を添加し,24時間および48時間培養した後に培養上清を採取し, IL-6蛋白質の発現をELISAキットにより定量測定した。その結果IL-6の発現量は24時間で5.8倍,48時間で12.7倍に有意に増加した。今後はヒト口腔上皮細胞においてもHMGB1添加時のIL-6の発現量を確認し,またTNFαの発現量の変化についても確認する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年11月1日から平成27年2月17日まで産前・産後休暇を取得したため「産前産後の休暇又は育児休業の取得に伴う補助事業期間延長承認申請書」を提出し期間延長手続きを行った。現在は延長手続きに伴う研究計画の修正後の計画通り順調に研究を進めているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はHMGB1が歯周組織細胞に及ぼす影響の検討を中心に行う。つまりヒト口腔上皮細胞および歯肉線維芽細胞にHMGB1を添加した時のIL-6やTNFαの発現量の変化を調べる。また,HMGB1およびRAGE,TLR2,TLR4のsiRNAを用いて各種因子をノックダウンすることでHMGB1の歯周組織細胞におけるシグナル伝達経路やその役割について機能解析を行う予定としている。
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Causes of Carryover |
平成26年11月1日から平成27年2月17日まで産前・産後休暇を取得したため次年度使用額が生じた。この件に関してはすでに「産前産後の休暇又は育児休業の取得に伴う補助事業期間延長承認申請書」を提出済みであり,期間の延長手続きおよび使用計画修正を完了している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
期間延長手続き前の時点で平成26年度の予定であった「ヒト口腔上皮細胞および歯肉線維芽細胞にHMGB1を添加した時のIL-6やTNFαの発現量の変化を調べる」ことと,当初から平成27年度の予定であった「HMGB1およびRAGE,TLR2,TLR4のsiRNAを用いて各種因子をノックダウンすることでHMGB1の歯周組織細胞におけるシグナル伝達経路やその役割について機能解析を行う」ことを計画の修正により27年度の予定としていることから,これらの研究に次年度使用額を充てる計画である。
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