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2014 Fiscal Year Annual Research Report

熊本県天草地方に自生する希少薬用植物の調査・増殖試験

Research Project

Project/Area Number 26929028
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

渡邊 将人  熊本大学, 薬学部附属薬用資源エコフロンティアセンター, 技術職員

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2015-03-31
Keywords薬用植物 / 絶滅危惧植物 / 増殖試験
Outline of Annual Research Achievements

熊本県天草地方に自生する希少薬用植物について、ハマサルトリイバラ、ハマビシ、タチバナ、ツシマカンコノキ、ハマウツボ、サツマノギクの6種類に絞り、記録に残る生育地の現状を調査した。
タチバナは一か所の海岸集落内で3本の成木を発見することができた。どれも旺盛に開花結実が見られたが、周囲の遷移の進行でやや今後の生育に不安要素が見られる個体もあった。ツシマカンコノキは沿海地の水田地帯の土手と水路際に、狭い範囲ながらも約200本の生育が確認された。しかしながら自生地は道路工事や水田の埋め立てなどで容易に消滅する環境にあった。両者とも発芽試験、挿し木試験を行ったが、発芽、活着は見られなかった。また、系統保存のために両者とも小苗を採取した。ハマサルトリイバラ、ハマビシ、サツマノギクは記録地すべてを隈なく調査したが発見できなく、既に絶滅している可能性が示唆された。ハマウツボは今回の調査地での発見はできなかったが、記録地はほかにもあることから、さらなる調査が必要である。
今回の調査では目的の植物以外にも様々な希少薬用植物の発見と増殖を見ることができた。特記すべき成果として、ショウベンノキは挿し木で50%の活着率を示したこと、ハマナツメは挿し木、実生ともに良好な結果が見られたこと、ヤマハンショウヅルはコルク層を除いて蔓伏せすると、非常に高い確率で新芽の発生が見られこと、などが挙げられる。また、薬用植物以外にも、九州本土では非常に稀なウスバイシカグマ、ニセシロヤマシダなどの南方系のシダ植物を発見することが出来た。
今回の調査得た腊葉標本と自生地のGPSデータはセンターにて保存しており、今後の薬用資源および未利用資源の調査にあてる予定である。また、希少植物を絶滅から回避するため、効率的な増殖法をさらに検討する予定である。

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Published: 2016-06-01  

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