1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
59420016
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
柴崎 達雄 東海大学, 海洋, 教授 (30130066)
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Keywords | 海洋地質 / ギョー / 海溝 / 第一鹿島海山 / 日本海溝 / 大規模海水準変動説 / プレート説 |
Research Abstract |
昭和60年10月7日〜9日(3日間)にわたり、東海大学海洋学部所有の海洋調査船望星丸【II】世を使用し、第一鹿島海山周辺において、採泥および深海カメラによる海底写真の撮影を行った。採泥は従来資料の得られていない海山の東側斜面上に分布する平坦地形面からであり、採泥の結果、泥質堆積物が採取された。しかし、海山本体の時代決定に利用できる基盤岩を採取することはできず、つぎの機会に再度この地域での採泥を試みたい。また海底写真は、断層崖と言われる山頂部西縁において行なわれ、その結果、約100コマの海底写真の撮影に成功した。 これまでに得られた海山の諸資料のうち、特に海底地形に関する資料の一部を、小型計算機システムを使用してディジィタル化及び、フオーマット化を行い、今後の資料として整理した。 大学丸【II】世に設置された3.5KHz地層探査システムを使用し、幾つかの海域において、反射パターンと底質との関係について検討を行ない、今後残された鹿島海山域での表層堆積物、微細構造調査の為の基礎資料とした。 これまでの調査によって得られた研究成果は、ソビエトハバロフスク市において昭和60年10月9日〜14日にかけて行なわれた第5回日ソシンポジウム「極東縁辺海域における地質および地球物理」において発表された。発表内容は、従来の海山の崩落説に否定的であり、むしろ海山の地史は、白亜紀初頭から開始される大規模海水準変動に大きく関連している事を指摘した。同発表の要旨は、ソビエトにて出版される予定である。
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