Research Abstract |
(1) 核反応実験ー制動放射線(光子)による核反応の広い質量域(^<12>C,^<27>Al,^<53>Cu,^<51>V,^<59>Co,^<89>Y,^<127>I,^<133>Cs,^<139>La,^<175>Lu,^<197>Au,^<209>Bi)での核破砕,核分裂,フラグメンテーション及びπ中間子放出反応の実験を行い,光核反応のシステマチックスを精密化した. 特に本年度は^<59>Co,^<139>Laを新たに加えつつ,^<51>V,^<133>Cs,^<197>Au,^<209>Biの詳細な結果を得て,原子核による共鳴的光子吸収の機構(3,3)共鳴による核励起と多様な壊変モードへの競合について全く新しい知見を得た(第31回放射化学討論会へ5論文;東大宇宙線研報告及び東北大核理研報告に各1論文;東大核研年報3論文;日本化学会年会へ4論文;Nucl.Phys.及び・Phys.Rev,に各1論文を投槁中). (2) 隕石構成々分の分離・分画と分析ー新しくAllende隕石とMurchison隕石について150〜200回のfreezeーthawを行い, 昨年度までの方法に従って, 元素分配・希ガス同位体変動の測定に供する試料を得て,一部は既に原子炉炉心照射等に供した. 他方,これらのU及びハロゲン分析のために日本地調の新発行標準岩石を用いて放射化法を検討し,ppbレベルの測定の目途を得た. (3)希ガス質量分析ー新装置では,10^<-9>torrが簡単に再現でき,パソコン制御を含むシステムとしての動作性能試験を完了,分解能150〜200でフラット・トップの対称性のよいスペクトルを得た. 現在,サブmg量の隕石試料からの希ガス抽出・精製系をほぼ完成してテスト中である. (4) 隕石中の異常希ガスの星内核合成起源論をよりrefineし,第1回日ソアイソトープ会議で発表, 有益な反響を得た(6月,於ソ連邦イルクーツク).
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