1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60460240
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
末田 統 鳴教大, 学校教育学部, 助教授 (70029528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 守 東北大学, 教育学部, 助教授 (90004126)
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Keywords | 視覚障害者 / 盲人 / 画像 / コンピュータ・グラフィック / 触覚テレビ / パターン認識 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画は(1)アニメーション画像作成プログラムの開発、(2)筆順提示法による漢字教育法の研究、(3)複数個の線図形の重なり、図形の回転と変形に対する、スロー・アニメーション技法の認識能力に及ぼす効果に関する実験の3項目について行うことであった。(1)のアニメーション画像作成プログラムとして16ビット汎用パソコン(NEC:PC9801)を用いた簡易コンピュータ・グラフィック・プログラムを作成した。これによって今まで盲人が経験したことのない新しい触覚による物体移動の世界を開拓することが出来た。これについては未発表であり、次年度の研究と合わせて発表の予定である。(2)の筆順提示法による漢字教育法の研究については、提示画像の入力(筆順提示ビデオテープの作成)に予想以上の時間を要していることと、提示スピードの変化法に関して新たな課題を生じており、継続研究課題となった。(3)のスロー・アニメーションによる図形認識に関しては(1)のプログラムによる画像を用いて実験を行った結果、今まで不可能であった図形の重なりの概念を盲人に生じさせる可能性が見られ、本研究による画像教育の新しい手法の活用の有効性が見られた。本年度は、上記の(1)〜(3)以外に次の様な新たな研究の展開が得られた。盲人が自分で画像を入力出来るシステムが開発出来たことと、これによってこれまで受動的な教育であったものが、盲人自身による能力的な教育を行うことが可能になったことである。今後、このシステムによる画像認知とその表現法の研究によって、盲人による画像教育に関する新たな展開が期待される。
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Research Products
(1 results)