1986 Fiscal Year Annual Research Report
地下鉄のトンネル・駅における列車風解析及び換気方式に関する研究
Project/Area Number |
60850036
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Research Institution | Numazu National College of Technology |
Principal Investigator |
森井 宜治 沼津工高専, その他, 助教授 (50125209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松平 秀雄 沼津工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (50043112)
宮内 太積 沼津工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (70124039)
澤 洋一郎 沼津工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (30124035)
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Keywords | 地下鉄車風 / トンネル換気 / 地下鉄階段風 / 地下鉄模型実験 |
Research Abstract |
昭和60年度中に完成した模型実験装置を用いて地下鉄構造・列車運行による列車風現象の相違点を明確にすると共に、自然換気方式を採用している帝都高速鉄道営団・地下鉄東西線木場駅にて現地実測を実施した。その結果自然換気方式の有効性が明らかになり、自然換気方式のより綿密な研究が将来、地下鉄の省エネ化に大きく貢献することが予想された。この実地計測の結果、地下鉄列車風の動的挙動を解析するためには、本研究班が昭和59年度までに開発していた理論はそのままでは不十分であることが判明した。実際の地下鉄系は複雑な管路網を形成している事が明らかになった。当然、解析理論も単に列車風の発生機構のみを論じるのではなく、この複雑な管路網における空気流の挙動を網羅的に取り扱えるものでなければならない。このため、本研究班は多駅区間・多層駅構造の地下鉄系に於ける列車風挙動解析の理論の開発に着手し、3駅区間・多層駅構造の場合の理論を完成させた。その結果、駅部における各部分系(特に、階段部等と上層部系)の空気流の挙動を支配するのは、列車の非定常運動によってトンネル部内に作られる圧力場そのものではなく、その圧力場が各部分系の境界条件を介して問題とする部分系に作るいわば2次的な圧力場によって支配される。従って、条件によってはトンネル部内の列車風よりも強い空気流が階段部・上層部系に於て観測されることがある事が判明した。その実測例として帝都高速鉄道営団有楽町線平和台駅がある。模型実験の精度の向上、実地計測の成功及び、列車風の動的挙動に関しての3駅区間・多層駅構造解析方法の開発の成功を経て現在は、実験・実測データの自動処理の課題の解決、4駅区間・多層駅構造以上に複雑な地下鉄系における解析方法の開発の推進及び、圧縮性を考慮した地下鉄列車風の解析理論と熱環境解析の理論の結合を目指している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Morii,N.;Sawa,Y.;Matsudaira,H.: B.H.R.A.C3 155-170 (1985)
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[Publications] 宮内太積,松平秀雄: 沼津工業高等専門学校研究報告. 第20号. 33-42 (1985)
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[Publications] 宮内太積: 沼津工業高等専門学校研究報告. 第21号. (1986)
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[Publications] 森井宜治,澤洋一郎,宮内太積: 日本機械学会論文集.
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[Publications] 森井宜治,澤洋一郎,宮内太積: 日本機械学会論文集.
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[Publications] 森井宜治,澤洋一郎,宮内太積: 日本機械学会論文集.