1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61400004
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堀川 直顕 名大, 理学部, 助教授 (70022697)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 邦和 名古屋大学, 医療短期大学部, 助教授 (70022663)
三宅 和正 名古屋大学, 理学部, 助手 (90109265)
林 良一 名古屋大学, 理学部, 助教授 (00022591)
福井 崇時 名古屋大学, 理学部, 教授 (60022505)
|
Keywords | 原子状水素 / スピン偏極 / 水素ガス解離 / 水素原子再結合 / 強磁場 |
Research Abstract |
本年が初年度であったため、本実験に向けての予備的作業を進めている。行った点を具体的に列挙する。 (1)、【H_2】(水素)ガス解離を行う上で低温部で【H_2】ガスを放出.吸着をコントロールするため、パラジウム金属の【H_2】吸着について調べてみた。 (2)、超伝導電磁石を収めるクライオスタットをFRP材(Fiber Reinforced PLastic)で作成していたが、これに、磁石を収めて、液体ヘリウムで冷却テストを行い、ヘリウムの消費量等を調べつゝある。(第1回目では、ヘリウム液が十分に溜まるまでに到らず、今後引続いてのテストを行う。 (3)、実験を行うには、クライオスタット系(直径500mm×高さ2000mm)を支え排気ダクトを支え、必要計器を設置する架台が必要であり、それを製作した。(ステンレス製で縦、横、高さが、1500,1500,2000mm) (4)、Hガスを冷却するダィリューションクライオスタットは、設計を終り、一部の部品は既に製作を終えている。現在は、ダィリューションで最も大切と思われる熱交換器部の案を練っている段階である。 (5)、購入した超伝導磁石用排気ポンプ、データーモニター用記録計は既に十分に使用している。MCAの活用は、低温でガス解離を行う次年度からとなる。ヘリウム3ガスは次年度の冷却テストに使用すべく購入した。 以上の如く、初年度は、一定機具を購入、製作し、次年度からの研究の基となる作業が主とならざるを得なかった。特に、本年度テストに於ては、大型のFRP材による超伝導電磁石用クライオスタットの性能テストに時間をかけ、自作のこのクライオスタットが長期間安定に動作するかを判断するため、小型FRP容器を作りテストした。その結果、現段階では、金属製のものの方がまだ信頼出来るだろう、との判断から次年度に購入する方向の結論を得た。
|