1986 Fiscal Year Annual Research Report
現代日本における「性差別意識」の構造的解明にむけての社会学的-研究
Project/Area Number |
61510085
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
田中 和子 国学院大, 法学部, 助教授 (50146742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀田 温子 十文字学園女子短期大学, 幼児教育科, 講師 (10149164)
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Keywords | 性役割 / 性別役割分業 / 性別役割分業意識 / ジェンダー / 性差別 / 性差別意識 / 若者文化 |
Research Abstract |
現代若者の性差別を容認する態度と性別役割分業意識の相互関連に最大の焦点をあてつつ、現代日本における性差別意識の構造的解明へ向けての研究会活動および調査研究活動を遂行した。今年度行なった作業の内容をより具体的に述べれば、差別問題・差別意識・社会意識研究に携わっている研究者からの専門的知識の提供および大学生・大学院生からの労力的補助を受けながら、1.差別意識・性役割研究にかかわる理論的文献および性差別意識・性別役割分業意識に関する先行調査研究資料の検討、2.インタヴュー調査手順の確定およびインタヴュー調査の実施、3.自由記述式調査の実施、4.アンケート調査のための枠組の作成およびアンケート調査の実施、等である。これらの作業を遂行するにあたっては、インタヴュー調査の発見的機能および深層意識の抽出機能の両側面に着目しつつ、アンケート調査との有機的・相互補完的連携をはかることを試みた。以上で収集した調査資料の分析は昭和62年度の課題となるが、アンケート調査の結果からは主に性差別意識の類型化およびそれを規定している要因の明確化を行なう予定である。また、昭和61年度に実施したインタヴュー調査の結果および昭和62年度に追加実施を予定している帰属理論および情緒社会学の観点を取り入れたインタヴュー調査の結果の分析を通じて、「なぜ性差別はなくならないのか」というプロブレマティックの解明に迫る研究活動を展開したいと考えている。
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Research Products
(1 results)