1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61540471
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 忠夫 東大, 教養部, 助教授 (90106609)
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Keywords | 社会性昆虫 / 亜社会性 / クチキゴキブリ / オオシロアリ / 行動生態学 / 南西諸島 |
Research Abstract |
野外調査 鹿児島県の屋久島へ6月5日から6月9日にかけて、徳之島へ7月22日から7月26日にかけて出かけ、クチキゴキブリ類及びオオシロアリの生息状況調査を行った。調査項目は、コロニー組成,天敵相,巣構造,生息地の環境条件などであった。なお、この調査には研究補助者として大学院生の2名を同行させた。クチキゴキブリ類のコロニーについては約200ユニット、オオシロアリについては10コロニーを採取し細かく調査することができた。 飼育実験:現地より採取して実験室に持ち帰ったクチキゴキブリについて下記の諸項目の飼育実験及び観察を行った。 1)成虫と子虫の間の行動上の関係;ここでは特に子虫が初齢の時の親子関係に留意した。また、子虫を別の親につけた場合の行動上の変化を調べた。 2)雌雄の配偶行動、造巣行動の観察を行った。またペアーになった雌雄の組み合わせを交換したときの行動上の変化を調べた。 3)子虫の成長;成虫と同居している場合と、成虫から隔離した場合の比較を行った。1齢で隔離した場合には、成長は正常に行われなかった。成長速度および成長率についても測定を行った。脱皮間隔は4齢までに関しては、各齢毎に3〜4週間であった。 4)活動の日周性;成虫および子虫について調べたところ、夜間の方が活発に活動する傾向がみられた。 5)捕食者(ムカデ)に対する反応;成虫は捕食者に対しては積極的に対処するが、子虫はそのような活動は全然行なわないことが分かった。
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Research Products
(2 results)