1986 Fiscal Year Annual Research Report
マクロファージ遊走因子によるマクロファージ亜型の形態的,機能的な分別
Project/Area Number |
61570242
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Research Institution | 国立予防衛生研究所 |
Principal Investigator |
本多 三男 予研, その他, その他 (20117378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 眞 熊本大学, 医学部病理学第二講座, 講師 (30045786)
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Keywords | マクロファージ遊走因子 / マクロファージ遊走亜型 / in vivo chemotaxis / アレルギー炎症 / 遊走性リンホカイン |
Research Abstract |
マクロファージは、種々の炎症刺激に反応して運動する性質を有している。炎症局所へのマクロファージの動員は、chemotaxis,つまり遊走因子の濃度勾配にそった方向性をもつ細胞運動によるものである。この現象は、感染に対する生体防衛反応や免疫反応の成立に必須の役割を果たすものと考えられる。この研究では、In vivoにおけるマクロファージの遊走細胞亜型について検討した。まず、モルモット皮膚にツベルクリン炎症を惹起し、炎症局所抽出液からMCF-a,b,cを分離、精製した。MCF-aはIgG由来、NCF-bは補体由来であり、いずれも、異なった中性セリンプロテアーゼの限定分解にやって生成される。一方、MCF-cは、遊走性リンホカインと血清蛋白の複合体となり機能する。そこで、モルモット腹腔に各因子を注射し、遊走してきた細胞の分別を経時的に解析した。注射後6時間で細胞反応はピークに達し、いずれも多くはマクロファージである。各時期にIa抗原の有無を見ると、MCF-aに反応して遊走してきた細胞は、Ia抗原が陰性の細胞が多いが、MCF-cに反応してきた細胞は殆どがIa陽性の細胞であった。なお、モルモットの抗Ia抗体はプロテインAで精製した。処理細胞は正常モルモット精製IgGで前処理した後、使用した。このような遊走因子によるin vivoのマクロファージ亜型分別は、これまでに我々が確立したin vitroでの成績と一致している。これらの遊走細胞の機能を補助細胞活性でみると、MCF-cに遊走してきた細胞は陽性であるが、MCF-aでは殆ど陰性であった。これらの結果、in vivoにおいて遊走因子の作用により機能的にも異なったマクロファージの分別が可能となった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Honda;T.Yoshimura;H.Hayashi: Cellular Immunology.
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[Publications] H.Hayashi;M.Honda: Methods in Enzymology. (1987)
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[Publications] 本多三男: 臨床免疫. 19. (1987)
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[Publications] 徳永徹,赤川清子,本多三男: "リンホカイン活性測定法" 中外医薬社, (1987)