1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570748
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
上田 直行 久留米大, 医学部, 講師 (70148831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 俊明 産業医科大学, 講師 (90098864)
津田 英照 久留米大学, 医学部, 助教授 (10080920)
無敵 剛介 久留米大学, 医学部, 教授 (60080917)
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Keywords | 電気メス / 術中生体情報 / 光ファイバー / 光伝送生体計測システム |
Research Abstract |
すでに開発している光多重伝送生体計測システムと手術室内光伝送システムとを用いて、術中の生体情報を安全かつ正確に測定し、伝送処理するための方法を実用化するためには電気メスが発生する雑音の解析と、それに対する計測システムの耐ノイズ機構の開発が必要であった。電気メスからの雑音には電源ラインを経由する伝導雑音と空間を伝播する電磁雑音があり、スペクトラムアナライザー(61年度購入)を用いて、これらの雑音解析を行った。その結果、伝導雑音に対しては光伝送方式の場合に問題となるのは光多重伝送生体計測システムの受信部と手術室内光伝送システムの入出力インターフェース部であることが確認でき、比較的容易に理想的な耐ノイズ機構の開発が実現できた。また、電磁雑音に対しては光多重計測システムのトランスミッター部のシールドを改良することにより充分な耐雑音性を有する脳波計用の増幅器が実現された。心電図、脳波、血圧等の生体情報を一本の光ファイバーで多重伝送するための方式については、耐雑音性の点からは光波長多重方式が望ましく、コスト、消費電力の点では時分割方式が望ましいのであるが、電気メスの強力な雑音が存在する術中生体計測に際しては、時分割方式でも可能であることが確認できた。以上の研究成果により、術中偶発するミクロショックや熱傷発生の危険性に対する安全性を理想的に高く保持しつつ術中生体情報の忠実度の高い計測と処理の実用化が可能となった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 岩隈いずみ,大石一男,新垣敏幸,上田直行,無敵剛介: 日本手術部医学会誌. 7. 293-296 (1986)
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[Publications] 大石一男,岩隈いずみ,新垣敏幸,後藤俊介,無敵剛介,高木俊明: 日本手術部医学会誌. 7. 296-299 (1986)
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[Publications] 田山文隆,無敵剛介: 全日本鍼灸学会雑誌. 36. 82-89 (1986)
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[Publications] 後藤俊介,津田英照,清水大一郎,上田直行,岩隈いずみ,渡辺誠之,無敵剛介 ほか: 麻酔. 35. 1181-1187 (1986)
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[Publications] 無敵剛介,戸畑裕志: 医科器械学. 56(Suppl.). 84-85 (1986)
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[Publications] Ohishi,K.;Muteki,T.;Shinozaki,M.;Aragaki,T.;Tagami,M.;Shimizu,D.;Takagki,T.: J.Anesth.