1986 Fiscal Year Annual Research Report
St.mutansのバクテリオシンの研究。精製と遺伝子組換え
Project/Area Number |
61570886
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
野地 澄晴 岡山大, 歯学部, 助手 (40156211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 茂彦 岡山大学, 歯学部, 教授 (50034161)
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Keywords | St.mutans / バクテリオシン / 遺伝子組換え |
Research Abstract |
Streptococcus mutans(St.mutans)LM7株を用いて、そのバクテリオシンの精製と遺伝子組換を行った。 1.バクテリオシンの精製 LM7株を5%の酵母抽出物を含むバーマン培地で20時間培養し、その上清を、限外ろ過法(申請備品)により濃縮した結果、分子量が1万以上であることがわかった。さらに、濃縮液を、超遠心することにより、粗バクテリオシンを沈サにみいだした。沈サをリン酸緩衡液に溶解し、バイオゲルA15mを用いてゲルろ過したところ、ボイド付近に活性が見い出された。SDS-PAGEにより、粗バクテリオシンは、4種のタンパク質を含む分子量数百万以上の会合体であることがわかった。しかし、現在のところ、その会合体の中から、純品のバクテリオシンを精製することに成功していない。なお、粗バクテリオシンの抗体をウサギを用いて得たが、その抗体の性質については検討中である。 2.遺伝子組換え LM7株は、5.6kbのプラスミドを持っているので、まず、プラスミドにバクテリオシン遺伝子がコードされているかどうかを、クローニングして調べた。その結果、キメラプラスミドを持つ大腸菌においても、また、St.mutansGS5においても、バクテリオシン活性を検出することはできなかった。従って、バクテリオシンは、プラスミドにコードされていないと結論した。そこで、λ47、1ファージを用い、ファージDNAのBamHI切断アームを利用し、Sau3Aで部分切断したLM7株のゲノムDNAをクローンした。ホスト大腸菌としてQ359を用いて、ファージライブラリーを検討した結果、数千プラーク中に、99%の確率で、約5〜10kbの全ゲノム断片が含まれていることがわかった。
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Research Products
(2 results)