1986 Fiscal Year Annual Research Report
水中衝撃波による体外結石破砕システムの開発:腎結石及び胆石破砕を目的として
Project/Area Number |
61870061
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
桑原 正明 東北大, 医学部, 助教授 (50006780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細谷 文夫 細谷火工(株), 研究主任
飯沼 一浩 東芝(株), 研究所長
大川 俊之 八千代田工業, 研究員
伊勢 秀雄 東北大学, 医学部, 助手 (10150260)
景山 鎮一 東北大学, 医学部付属病院, 助手 (10160996)
高山 和喜 東北大学, 高速力学研究所, 教授 (40006193)
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Keywords | 水中衝撃波 / 体外からの結石破砕 / 賢結石 / 胆のう結石 / 胆結石 / 体外からの結石破砕機 |
Research Abstract |
われわれの開発した体外結石破砕機をもちいて臨床応用を行い、従来の西独製体外破砕機と同様の臨床効果を得ることができた。しかし初期のプロトタイプ型では爆薬ペレットを一本一本用手的に交換しなければならず、患者結石のターゲッティングにも問題があった。今年度の研究により爆薬ペレットをポリエチレンフレームに弾帯状に取りつけ、電気的に着火することで爆発操作はスピードアップし着火効率も向上した。患者の坐る椅子の移動もコンピューター制御としたので結石の位置あわせに要する時間も短縮された。これまで新型機をもちいた臨床応用例は約30名であるが一回の治療に要する時間はおよそ一時間であり、充分実用機として使用できると思われた。また興味あることには以前の爆薬ペレットの使用では硬膜外麻酔を欠すことができなかったが、ポリエチレンフレームへの取り付けペレットを使用して以来、麻酔なしで本法が施行できる例が出現したことである。この点についてはさらに検討を要するが、無麻酔で施行できることになれば安全性は高まり、医療経費の面でも利点が大きいと考えている。 胆石破砕については基礎実験を終了し、現在動物実験を積極的に進めている。胆石の圧壊力は尿路結石の20kgf+に対し0.3〜5.3kgfと小さな値を示したが、ホログラフィーによる結石インピーダンス測定では尿路結石の約2分の1程度であった。このため、結果としては胆石は尿路結石より衝撃波によって破砕され難いと思われた。しかし雑種成犬の胆のうにヒト胆石を移植し体外からの破砕を試みたところ胆石も充分破砕可能であることが判明した。したがって肺を防御すれば臨床的にも応用可能と考えられ、本年度は臨床応用に向けて研究を行いたい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 高山和喜,桑原正明: 病態生理. 5. 206-215 (1986)
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[Publications] Kuwahara,M.et al.: J.Urol.137. (1987)
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[Publications] Kuwahara,M.;Takayama,K.: "Extracorporeal shock wave Lithotripsy (Microexplisive Lithotripter)" Kandel, (1987)