1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62302025
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂田 勝 東京工業大学, 工学部, 教授 (90016296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 繁 東京工業大学, 工学部, 教授 (90016436)
北川 浩 大阪大学, 工学部, 教授 (30029095)
阿部 博之 東北大学, 工学部, 教授 (00005266)
大塚 昭夫 名古屋大学, 工学部, 教授 (60022993)
宮本 博 東京理科大学, 理工学部, 教授 (70010593)
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Keywords | 延性破壊 / き裂 / 塑性変形 / 混合モード破壊 / すべり線場 / 破壊進行域 / 空孔率 / 有限要素法 |
Research Abstract |
各研究分担者は当初の計画に沿って研究を進めた. すなわち,空孔の発生・成長・合体,異方性の成長,変形の局所化などの種々の過程が重畳して生起している破壊進行領域内の複雑な延性破壊挙動を, 様々にモデル化し, 有限変形理論に基づく連続体力学によって解析した. 阿部・坂は金属材料の塑性解析に広く用いられているJ2流れ理論を構成関係式に用いたすべり線場理論により,単一および混合モード下の弾塑性解析を行った. 宮本・菊池・町田は結晶学的に予見されている降伏曲面の尖りの発生を考慮したJ2コーナー理論を適用して,き裂の変形およびき裂先端にボイドが存在する場合の有限要素解析を行った. 大塚・東郷および坂田・青木・岸本は微小空孔の発生・成長を考慮したGursonの構成式を用い,北川は単結晶モデルに基づく構成式を用いて,き裂先端の変形およびボイドの影響等について有限要素法による解析を行った. その結果,き裂先端の極く近傍の応力・変位場の特徴,塑性変性の局所化による微視的破壊が生じる可能性,発生・成長した微小空之の体積率の分布状況まどが明らかになった. 従って,従来の破壊力学ではブラックボックスとして取り扱われていたき裂先端の破壊進行領域内の延性破壊挙動に関する重要な知見が得られ, 本研究の成果は,高靭性材料で製作される機械・構造物の健全性について,従来の方法が適用できないような場合にも拡張して,合理的評価を行うための基礎的資料として用い得るものと考えられる.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 岸本喜久雄;木村篤史;青木繁;坂田勝: 日本機械学会論文集. 53A. 1644-1650 (1987)
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[Publications] M.Sakata;S.Aoki;K.Kishimoto;Y.Yoshida;H.Fukano: Proceedings of International Conference on Fracture and Fracture Mechanics. 54-58 (1987)
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[Publications] S.Aoki;K.Kishimoto;T.Yoshida;M.Sakata: Journal of Mechanics and Physics of Solids. 35. 431-455 (1987)
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[Publications] 東郷敬一郎;岡本芳秀;大塚昭夫: 日本機械学会論文集. 53A. 2107-2114 (1987)
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[Publications] 東郷敬一郎;大塚昭夫;高紅雅: 材料. 37. (1988)