1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62302046
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂本 功 東京大学, 工学部, 助教授 (90011212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松留 慎一郎 東京大学, 工学部, 助手 (10157331)
安村 基 建設省, 建築研究所, 研究員
平嶋 義彦 農林省, 林業試験場, 室長
河合 直人 東京理科大学, 工学部, 助手 (70186047)
大橋 好光 東京大学, 工学部, 助手 (70160603)
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Keywords | 伝統的民家 / 構造的分類 / 木質構造 / 動的構造特性 / 大規模木造 / 資料収集地震応答解析 / 数値計算 / モデル化 |
Research Abstract |
住宅などの小規模の木造建物に関する部分実験結果, 及び振動実験結果報告書を収集整理した. また, 伝的木造建築の分野では, 重要文化財修理工事報告書を収集し, 伝統的建築物の構造的な観点からの分類を行なった. 明治以降の公官庁舎・学校校舎・体育館など, 比較的大規摸な木構造の歴史的検討と, 現存する建築物の構造的データを収集したが, 近年のものは比較的容易に収集できたが, 時代を遡るものは資料が紛失しているものも多く, 収集した建物の数は当初の予定よりも少ない. また, 民家(農家)についても, 同様の分類・分析な行なった. なお, 伝統的民家については水平加力実験の報告書も併せて収集した. また, 諸外国を中心とする比較的大規模な木造建築に関する資料を収集し, 主要な建物ごとに整理した. 同様に, 日本国内の比較的大規模な木造建築に関する資料収集, 現地ヒヤリング等を行なって, 主要な建物ごと及び部位別に検討を加えた. また, 国内の建物については, その接合部に関する実験報告書を収集し, その履歴特性を分析した. 以上の結果, これらの建物は構造的に4つ程度に分類することが出来ることが分かった. (1)壁式構造, (2)アーチ, ラーメン及び剛接接合部からなる建物. (3)半剛接接合部の建物. (4)立体トラスなどのスペースフレーム的なもの. 次年度には, モデル化や数値解析の結果を検証するために以下の実験を行なう予定である. (1)部分実験(接合部):部分実験では, 接合部の試験体を5体程度予定している. (2)地震応答解析などの数値計算により, その静的・動的な構造の特性を明らかにする. (3)以上から, 将来性のある木質構造を提案する. (4)さらに, その提案に対応した実大模型での静的・動的な実験を行ない, その実用性を検証する. 実大模型による実験では50m^2程度を予定している. (5)以上の研究をまとめ報告する.
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