1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62420051
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
板谷 良平 京都大学, 工学部, 教授 (90025833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北條 仁士 筑波大学, プラズマ研究センター, 助教授 (30116660)
久保 寔 京都大学, 工学部, 教務職員 (80089127)
八坂 保能 京都大学, 工学部, 助手 (30109037)
阿部 宏尹 京都大学, 工学部, 講師 (30026140)
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Keywords | タンデムミラー / イオンサイクロトロン加熱 / ヘリコン波 / 2種イオン混成共鳴 / RF安定化 / 閉じ込め |
Research Abstract |
イオンサイクロトロン周波数帯の高周波(RF)のみにより生成,加熱,安定化,及び閉じ込めを行なうRFタンデムミラーの研究の初年度として,中央セルプラズマの生成,加熱実験を実施した. その際,従来に無い全く新しい手法,即ちヘリコン/速波(HFW)によって2種イオン高密度プラズマを生成,安定化し,このHFWが2種イオン混成共鳴でモード変換され生じた遅波(SAW)により高効率加熱を行なう方法を導入した. 実験には, 単一ミラーHIEI及び本補助金により単一ミラーを改造して建設したHIEIタンデムミラーを用いた. 後者は完全軸対称3セル型で,全長4.6m,磁場強度0.18ー0.8ー0.3ー0.8T(中央セルから外側ミラー点に向って), 中央セルプラズマ半径14cmである. 真空容器の100℃, 5時間のベーキング後, 到達真空度2.5×10^<-7>Torrを得た. 単一ミラーHIEI中央部においてm=-1(右旋)アンテナによりHFWを励起しヘリウムプラズマを生成した. 測定されたRF磁場の分布は,ICRF伝搬解析コードのHFWの伝搬を示す結果と一致した. 達成された密度は約2×10^<13>cm^<-3>である. この時プラズマは安定であり,伝搬するHFWがMHD安定化に寄与している事が明確になった. 次に少数イオンである水素を導入し, 伝搬波の偏波及びイオン温度を測定した. 水素0%の時のHFWはほぼ完全に右旋であるのに対し, 10%程度ではプラズマ中心部で左旋偏波成分が大きく増加し, これに伴なってイオン温度が25eVから55eVに上昇した. この結果は, イオン加熱がモード変換により生じたSAWのサイクロトロン減衰に基づくことを初めて示すものである. タンデムミラーにおいても同様の実験をより大竜力のもとで行なっており,密度> 2×10^<13>cm^<-3>, イオン温度>200eVが実現可能である. 今後プラグセルプラズマを生成し閉じ込め実験を行なう.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 八坂保能: プラズマ核融合学会第5回年会講演予稿集. 28-PD2 (1988)
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[Publications] 竹堅裕正: プラズマ核融合学会第5回年会講演予稿集. 28-PD3 (1988)
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[Publications] 竹堅裕正: 日本物理学会第43回年会講演予稿集. 2P-H3-6 (1988)
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[Publications] Y. Yasaka: Nuclear Fusion. 28. (1988)
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[Publications] 北條仁士: プラズマ核融合学会第5回年会講演予稿集. 28-PD4 (1988)