1988 Fiscal Year Annual Research Report
微生物を利用するキラルシントンから環状セスキテルペノイドの合成研究
Project/Area Number |
62430027
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
稲山 誠一 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (30051030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大倉 多美子 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (20051740)
永沢 秀子 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (90207994)
川又 健 慶応義塾大学, 医学部, 講師 (80051530)
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Keywords | オイデスマノイド / 微生物的不斉還元 / 酵素的不斉加水分解 / Hansenula anomala / Lipase Amano P / キラル合成素子 / pulchellin C類 / ambrosic acid / 合成鍵中間体 |
Research Abstract |
先に著者らはpulchellin B、C、E及びF、又はivalin等、抗腫瘍性が期待されるオイデスマン型セスキテルペン類(VII)の共通キラル合成素子としてIa、Ib及びIIa、IIbを調整するため、多数の微生物から予めテストスクリーニングを行ない選択した特定の酵母kloekera satrunus、Hansenula anomala及び、Saccharomyces acidifaciensを用いて高光学純度で(±)ーI、(±)ーIIの不斉還元に成功した。今回、Tricosporon fermentans IF01199及びRodotorula rublaを用い(±)ーIIよりIIIa、IIIbを高eeで合成した。また、簡便且つ大量合成が可能な加水分解酵素による不斉導入を検討した。(±)ー1Va acetateをlipase Toyo(Chrombacterium viscasum)で処理し、99%eeでIVaを得た。更に、これら双環系合成中間体の前駆体の合成を検討したVをlipase Amano P(Pseudomonas fluoressens)で処理後、脱ベンジル、酸化して高収率、高光学純度で光学活性体VIに変換した。上記(+)ーIIaの合成により、(±)ーIIから既に合成されているオイデスマノリド(±)ーisotelekin、(±)ーartemisin等の天然型の形式的全合成を達成した。現在、IIaのC7ーC8位へのラクトン環構築は完了した。他方、微生物還元により入手可能な光学活性体、2-methyl-2-ethenyl-cyclopentanedioneから合成した(VIII)のC1位及びC8位が酵素官能基化されたAmbrosic acid(VIII)合成鍵中間体の合成を終了した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nobuko,Shimizu: 日本薬学会第108年会 講演要旨集. 66 (1988)
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[Publications] Nobuko,Shimizu: 第32回香料、テルペン及び精油化学に関する討論会. 313-315 (1988)
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[Publications] Takashi,Kawamata: Bull.Chem.Soc.Jpn.61. 3770-3772 (1988)
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[Publications] Takashi,Kawamata: Chem.Pharm.Bull.37. (1989)
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[Publications] Seiichi,Inayama: Chem.Pharm.Bull.37. 711-717 (1989)
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[Publications] Nobuko,Shimizu: Chem.Pharm.Bull.37. (1989)