1987 Fiscal Year Annual Research Report
情報伝達系不全による病態に関する研究 その概念と本質
Project/Area Number |
62440047
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾形 悦郎 東京大学, 医学部(分), 教授 (70013761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 育夫 東京大学, 医学部(分), 助手 (80180652)
峯 徹哉 東京大学, 医学部(分), 助手 (20157572)
貴田岡 正史 東京大学, 医学部(分), 助手 (20153091)
小島 至 東京大学, 医学部(分), 助手 (60143492)
五十嵐 徹也 東京大学, 医学部(分), 講師 (00134601)
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Keywords | 情報伝達系 / カルシウム / イオンチャンネル / G蛋白 / 遺伝子発現 / 成長因子 |
Research Abstract |
情報伝達系不全の病態を解明するためのアプローチとして初年度である本年は主として情報伝達系に関する基礎的な検討を行った. (1)イオンチャンネル調節機能:下垂体細胞を用いソフトスタチンによるKチャンネリの抑制作用にGTP結合蛋白が関与していることび百日咳毒素を用いた検討(Am.J.Physiol.253:E28,1987), 細胞内GTP注入実験などによって明らかにした. (2)遺伝子発現調節:副甲状腺ホルモン(PTH)遺伝子が細胞外の因子すなわち細胞外液Ca^<2+>濃度や活性型ビタミンDによって調節されることを明らかにし, さらにこの調節に関与する5′領域の調節領域を同定した(J.Biol.Chem.投稿中). (3)成長因子の作用機序:私達はこれまで作用機構が不明であったインスリン様式長因子(IGF)の作用機序とCa^<2+>の関与を検討し, IGFーIIが持続的なCa^<2+>流入を増加させこれがIGFーIIの増殖促進活性の細胞内シグナルであること(J.Biol.Chem262;12120,1987)を明らかにした. さらにこの作用がII型IGF受容体であること(J.Biol.Chem.投稿中),IGFーIも同様な情報伝達系をもち,やはりCa^<2+>流入を細胞内メッセージとすることを明らかにした(J.Biol.Chem.投稿中). またこの伝達系にG蛋白が関与することを示した(J.Biol.Chem.262:12120,1987,BBRC142,275,1987). またIGFによって惹起されるCa^<2+>流入のメカニズムを電気生理学的手法により解析し, 新たにIGF感受性Ca^<2+>チャンネルを発見した(Am.J.Physiol.inpress). これら一連の研究によりIGFの作用機序が明らかになりつつある. (4)高Ca血症惹起因子:私達は悪性腫瘍に伴なう高Ca血症の原因となる因子(HHM因子)の同定をめざしているが, 成人型T細胞白血病細胞の培養上清にHHMM活性を認, ,これがPTH様物質であることを明らかにした. PTH受容機構との関連でこれら物質の機能を検討しつつある.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ikuo Nishimoto: Journal of Biological Chemistry. 262. 12120-12126 (1987)
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[Publications] Itaru Kojima: Journal of Biological Chemistry. 262. 4557-4563 (1987)
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[Publications] Naohide Yamashita: American Journal of Physiology. 253. E28-E32 (1987)
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[Publications] Naohide Yamashita: Cancer Research. 47. 3736-3741 (1987)
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[Publications] Kyoji Ikeda: Endocrinology. 121. 1721-1726 (1987)
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[Publications] Matsumoto Toshio: American Journal of Physiology. 253. E503-E507 (1987)