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1987 Fiscal Year Annual Research Report

古代遺跡・出土骨からみたわが国の牛,馬の起源,系統に関する研究ーとくに日本在来種との比較ー

Research Project

Project/Area Number 62490012
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

西中川 駿  鹿児島大学, 農学部, 助教授 (70041639)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松元 光春  鹿児島大学, 農学部, 助手 (30157383)
上村 俊雄  鹿児島大学, 法文学部, 教授 (40136833)
Keywords古代遺跡 / 出土骨 / 在来牛 / 在来馬 / 形態計測学 / 主成分分析 / 起源系統 / 渡来時期
Research Abstract

わが国の牛・馬の系統や渡来の時期などを明らかにするために, まず, 本年度は, 全国の遺跡から牛・馬に関する遺物の出土状況を調査すると共に, 出土骨を比較同定する基礎資料を得るために, 在来種や現代種の骨を肉眼的, 計測学的に検索し, 以下の結果を得た.
1.牛・馬の出土状況については, 全国37都道府県から報告が寄せられ, 東京, 奈良, 千葉, 愛知, 兵庫などで, 多数の出土のあったことがわかった. また, 青森, 岩手, 九州各県などを現地調査したが, 弥生以前のものは, 伊皿貝塚出土の牛のみで, 他の遺跡のものは, 古墳から中世のものであり, 先人の報告と異なっていた. このことについては, 次年度に詳細にしたい.
2.在来牛・現代牛の骨について, 黒毛和牛雄9, 雌21例の全身骨格227部位を計測し, わが国の和牛の元祖である見島牛雄2(名大), 雌2(山口大)および鹿児島県口之島に野生状態で生息している口之島牛雄3, 雌5例のものと比較した. その実測値, 主成分分析の結果から, 口之島牛は, 最も小型の牛であることがわかった. また, 骨長より体高の推定式も求めた.
3.在来馬, 現代馬については, 木曽馬雄1, 雌8例(名大), トカラ馬雄3, 雌7例およびサラブレッド種雄5, 雌4例の計測を行い, その実測値, 主成分分析から, トカラ馬が最も小型の馬であることが示唆された. なお, 御崎馬雄9, 雌13例の遺体を発掘したが, 現在, 計測集計中である.
4.以上の観察を基に, 原ノ辻, 土井が浜, カキワラ貝塚などの出土牛骨を調査したが, いずれも小型で, 現生の口之島牛と似た型であることがわかった. また, 宇土城三ノ丸跡, 上の原遺跡II, 博多33次遺跡などの出土馬骨を調査したが, 小型から中型馬の体形で, 中世の遺跡では中型馬が多いことが判明した. 次年度は, 藤原京, 印南台, 須和田など全国各地の出土骨を中心に調査する予定である.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 西中川駿: 第105回日本獣医学会, 講演要旨集. 42 (1988)

URL: 

Published: 1989-03-30   Modified: 2016-04-21  

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