1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550463
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西山 孝 京都大学, 工学部, 講師 (70026227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠田 啓 京都大学, 工学部, 助手 (90169988)
日下部 吉彦 京都大学, 工学部, 教授 (30025978)
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Keywords | 希金属資源 / 資源の評価 / 資源量 / 耐用年数 / 資源データベース / 長期需給予測 / 短期需給予測 |
Research Abstract |
本年度も希金属資源の基礎的な統計資料の収集と資料整理に重点を置き研究をすすめた。資料の収集は本年度は酸化物鉱床に関するものが主体であった。これまでに収集された統計資料は41元素に達し、その内容には埋蔵量、生産量、価格、リサイクル、代替品、備蓄、公害、わが国の状況、地質などの項目を含んでいる。これらの資料収集作業を通じて、天然資源の消費量は時代とともに増加を続け、とくに1960年以降の消費量は巨大で、用途も複雑多岐にわたり錯綜していること、この大量消費と用途の多様化は資源情報の氾濫をもたらし、さらに二次資源の有効利用の問題も加わり、きわめて複雑な状況にあることが痛感された。そこで膨大になった資料をそれぞれの項目に従い、最近5ヶ年間のデータ、それ以前については5年毎のデータを抽出し、鉱物資源データベースの構築を試みた。ソフトにはLotus1-2-3を使用した。同じ項目に二つ以上のデータが存在する時はより信頼性の高いと思われるものを選んだ。 昨年報告したように希金属資源の多くはベースメタルの副産物として産出するので、その評価にはまずベースメタルを評価しなければならない。そこで、新しく構築されたデータベースをもとにベースメタルの静態的耐用年を検討したが、いずれのベースメタルの静態的耐用年数も1955年以降減少はみられずほぼ同等かあるいは銅のように増加している資源もみとめられた。この事実は昨年度行った2000年頃の需給予測とは明らかに矛盾している。この矛盾については、鉱物資源の需給予測については自然科学、工学、社会科学、人文科学の広い範囲にわたる事項の影響が考えられるが、長期需給予測には地球科学的な制約が、短期需給予測には経済活動にかかわる問題が大きく反映しているためと結論された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takashi Nishiyama: Proceedings of IMMA/IMM Joint Meeting. (1989)
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[Publications] 西山孝: "資源ハンドブック" 丸善株式会社, (1989)