1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550543
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
深沢 力 山梨大学, 工学部, 教授 (70023017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川久保 進 山梨大学, 工学部, 助手 (90143958)
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Keywords | 接触分析 / 半自動分析装置 / 長光路細管セル |
Research Abstract |
本年度は接触分析を半自動的に行う際問題となる装置上の諸条件を検討し, その結果を基に分光測光部, 反応溶液導入部, 長光路細管セルを作成した. 1.現有の分光光度計の分光部と光源部に, 購入した光電子増倍管やキセノンランプ等を接続できるようにし, 内径2mm前後の細管セルに光を導入した場合でも感度よく吸光度測定ができる分光測光装置を作製し, 3.に述べるように実験した. 2.接触反応を再現性よく行わせるには, 試料や反応試薬溶液をそれぞれ一定量, 均一に混合し反応を開始させる必要がある. この様な反応条件を厳密に制御することは, 反応溶液が微量になるの従って困難になる. そこで, 半自動バッチ式の反応装置として, テフロン細管内に注入した微量の試料や反応試薬溶液を空気圧により混合兼吸光度測定用セルに流し込み, すべての溶液を瞬間的に完全に混合させる装置を開発, 作製した. 本装置にメチルオレンジ溶液と水を注入して(計300μl)混合状態を調べた結果, 混合3sec以後の吸光度は0.5%以内の変動で一定となり短時間に均一に混合できることがわかった. また, 繰り返し混合したときの吸光度のばらつきは1%前後で, この装置を使って接触分析を行う見込みがついた. 3.1の分光測光装置に長光路細管セルを組み合わせて高感度な吸光度測定ができるようにした. 従来, コイル状の細管セルを使った報告があるが, セル壁で光が散乱し, 呈色試薬濃度と吸光度の関係は直線とならず分析上問題となった. 本研究では, 光をセル中に直線に近い状態で入射させ, この問題を解決した. 現在, 30cmまでの細管セルが使用でき, 2.の半自動反応装置し組み合わせて, 没食子酸-窒素酸塩反応によるバナジウムの定量やメチルオレンジー窒素酸塩反応による硫黄の定量などに応用する段階になっている.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tsutomu Fukasawa: J. Flow Injection Anal.5. (1988)
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[Publications] Tsutomu Fukasawa: Analyst. (1988)
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[Publications] Tsutomu Fukasawa: Anal. Chim. Acta. (1988)