1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62560190
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Research Institution | Tokyo University of Fisheries |
Principal Investigator |
平山 信夫 東京水産大学, 水産学部, 教授 (00017039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜本 和美 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (60111689)
山田 作太郎 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (60017077)
松田 皎 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (90026485)
小池 篤 東京水産大学, 水産学部, 教授 (60017027)
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Keywords | 漁獲効率 / 漁獲機構 / 脱落率 / 漁獲選択率 / 魚群行動 / 刺網 |
Research Abstract |
昭和63年度の研究実績は以下のとおりである。 (1)刺網の漁獲効率低下要因の追及:前年度で得た漁獲効率概念とその推定法を基本とし、漁獲機構システムに関する数理モデルを更に検討し、漁獲効率が刺網の浸漬日数増加に伴って現象する機構を漁獲魚の脱落現象としてとらえ、その機構を明らかにした。 (2)脱落率を考慮したCPUEの再検討:刺網の漁獲過程における脱落率は魚種によって異なるが、異体類の場合、推定の結果浸漬日数が1日の場合10%、2日目で30%、4日目では50%以上に達する。このような効率での脱落量は漁業における操業方式の見なおしと同時に刺網のCPUEの計算方式を修正する必要性があることが判明し、脱落に伴うCPUE値の修正と挙動についてパソコンによるシミュレーションを行った。 (3)刺網の相対選択率と絶対選択率の比較:網目の漁獲選択率は漁獲効率と深い関係にある。本研究では両者の関係を理論的に調べるとともに再選択率の関係をニジマスを用い、実験的に調べた。この実験結果によれば、両者の得られた選択曲線の諸パラメータで比較した場合、理論的整合性が確認された。 (4)野外水槽による魚群行動計測法と漁獲の関係:刺網の漁獲効率は夜間の魚群行動と密接な関係にある。暗闇水中における魚群行動を測るため、赤外線エリアセンサを用いコンピュータと連動させ、その測定ソフトを開発した。ただし、エリアセンサの水中感度が悪いため狭範囲での検出のみに留まった。また同時にケミカルライトを魚体に着装させ、行動トレースをビデオ撮映し、解析装置により、行動解析を行った。さらに明暗時の照度変化と漁獲との関係を実験的に行い、照度勾配の著るしい時刻において魚群が多いことを統計的手法により、確かめた。
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