1987 Fiscal Year Annual Research Report
高速情報処理システムの開発とその生体信号処理系への応用に関する研究
Project/Area Number |
62580023
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
赤松 則男 徳島大学, 工学部, 教授 (20035629)
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Keywords | 高速情報システム / 体表面心臓電位分布図 / マルチセンサー / 並列処理 / 心電図逆問題 / 高速補間法 / 筋肉振動 / コンピュータグラフィックス |
Research Abstract |
高速情報処理システムの開発はハードウエアとソフトウエアに分けられる. ハードウエア面として, 研究代表者が開発した超高感度マルチセンサ(USAPatent No.4517983)は128個の可動素子によって構成され, 各可動素子の内部にはセンサーと高感度増幅器を搭載する. これを用いて体表面心臓電位を測定し, 高精度に表示した. 表示方法には, 体表面電位分布の連続的経時変化をカラーグラフィック装置で表示するための並列処理システムを開発した. この並列処理システムは16台のマイクロコンピュータから成り, それぞれのCPUはメモリと浮動少数点演算機能を有するので高速処理が可能である. ソフトウエアの開発として, 高速補間法を導入し, そのハードウエア化も実現した. この成果は学会に発表した. この手法を用いると, 約300倍程度の高速で体表面心臓電位分布図の補間値を求めることが可能になった. 体表面電位センサーと動的コンピュータグラフィックス表示法に関してはホストンで開催されたIEEE, BMEの国際会議の紹待講演で発表した. さらにマルチセンサーの精度を向上するために, 人間の筋肉が機械系のインターフエイスで発生する筋肉振動を解析しその発生原因を明確にした. その結果をドイツで発表したが, 欧米と日本でも大きな反響があり, さらに精度の高い結果を求めて発表する予定である. さらに高速の情報処理を目標として, ガリウム・ひ素論理回路の高速化を提案し, そのシミュレーションも行い, 学会誌に報告した. この手法も現実に使用可能な装置が実現出来るように研究が進展している. この他に心電図と心〓図の情報を結合して心電図逆問題の解析に良好な結果が得られている. 逆問題解は臨床学的にも有意義であるので, 大きな計算機を使用しても行うべき重要な問題であり, 医学的にも貴重な結果が得られつつあり, 近く国際会議で発表する予定である.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 赤松則男: 電子情報通信学会論文誌. J70-D. 432-443 (1987)
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[Publications] 赤松則男: 電子情報通信学会論文誌. J70-D. 290-297 (1987)
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[Publications] 赤松則男: 電子情報通信学会論文誌. J70-D. 1224-1234 (1987)
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[Publications] 赤松則男: 電子情報通信学会論文誌. J70-D. 1252-1255 (1987)
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[Publications] 赤松則男: 電子情報通信学会論文誌. J70-D. 1028-1035 (1987)