1988 Fiscal Year Annual Research Report
自然発症肥大型心筋症ラットの開発と形態学的及び遺伝学的な病態の解明
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62580034
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
栗林 敏郎 京都府立医科大学, 第二解剖学教室, 助手 (80186519)
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Keywords | 異常心の生前診断 / 心電図 / 選択交配 |
Research Abstract |
1.約300匹のWKY/NCrjラットの心をfroww-anatomic及びhistologicな方法を用いて検索し, 他の正常心臓を有すると判断された系統のラット約150匹と比較した. 異常な心重量の増加(心重g/体重g比5.5以上)はWKYの約10%にみられた. その他, 心室中隔の非対称性肥厚, 右室肥大, 筋線維の錯糸配列, 筋組織の線維化, 冠状動脈の壁肥厚等の所見を考慮に入れると, WKYの95%以上に何らかの異常が認められた. 2, 上述のラットの心電図を記録, 心臓の形態学的所見と対比した. WKYの中で著明な心肥大を示すものにみられた特徴的な所見は, 高電位のQRS, T波及びp波, 並びにQRSの軸偏位であった. 肢誘導のいずれかでのQRS電位0.5mV以上並びにT波電位0.25mV以上を診断基準にすると, 著明な肥大心の存在に対するSensitivity C Specificityはそれぞれ53%と100%に達し, ほぼ確実に著明な心肥大の生前診断が可能であることが判明した.
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Research Products
(1 results)