1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62870082
|
Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
大西 正俊 山梨医科大, 医学部, 教授 (50014139)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大月 佳代子 山梨医科大, 医学部, 助手 (20185325)
一條 尚 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (20013807)
|
Keywords | 下顎骨再建術 / 人工生体材料 / ハイドロキシアパタイト / 骨補填材 / 下顎再建プレート / 下顎骨欠損 / 純チタン骨接合プレート / 架橋補填 |
Research Abstract |
アパタイト仮補填材を我々は人工骨として発展させるための検討をつづけている。本研究はその一環として特に欠損した下顎骨を新蘚自家骨移植によらないで多孔質アパタイトブロックで再建することへの検討である。 I.動物実験 多孔質アパタイトブロックを用い、下顎骨連続離断に対する下顎骨再建実験を雑種成犬にて行ってきた。その際、多孔質アパタイトブロック及び下顎骨の固定は頬則よりの1枚のプレートを用いてきたが、実験の一部の個体において補填した多孔質アパタイトブロックの露出が認められたため、新たに頬側及び舌側よりの2枚のプレートによる固定法を考案し雑種成犬にて実験を行った。補填2ケ月後、多孔質アパタイトブロック補填部顎骨を摘出し、非脱灰薄切標本、トルイジンブルー染色にる光学顕微鏡を用い組織学的観察を行った。 その結果、頬側よりの1枚のプレートによる固定法と比較し、多孔質アパタイトブロックが露出した個体はみられないこと、組織学的観察においてより早期の多孔質アパタイトブロックと顎骨との一体化などの改善が認められた。 以上のことより本材が下顎骨連続離断症例においても人工骨として十分に臨床応用しうることが裏付けられた。 II.下顎骨再建症例の長期経過観察 アパタイトによる再建下顎骨症例(27症例)、チタンプレートでの架橋補填7症例のうち剖検により骨形成を検索し得た症例では術後2年で下顎骨とアパタイトの一体化が観察され、骨シンチ所見と同一の結果であった。以上の結果から、計3例でプレート除去、いずれも経過良好で臨床的にもアパタイトでの下顎骨再建が有用であることが証明された。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 大西正俊: 日本口腔外科学会雑誌. 34. 1042-1046 (1988)
-
[Publications] 大西正俊: バイオセラミックスの開発と臨床 クインテッセンス出版. 141-144 (1987)
-
[Publications] 大西正俊: チタンの歯科利用 クインテッセンス出版. 261-266 (1988)
-
[Publications] 大西正俊,大月佳代子,中山英二,中村英二,神林秀昭: 頭頚部腫瘍. 16. 119-124 (1989)
-
[Publications] 神林秀昭,大西正俊,小〓誠,一條尚: 口腔病学会雑誌. 56. 204 (198)
-
[Publications] 神林秀昭,小〓誠,一條尚,大西正俊: 第43回日本口腔科学会総会. (1989)