1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63302062
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
和達 三樹 東京大学, 教養学部, 助教授 (60015831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広田 良吾 広島大学, 工学部, 教授 (00066599)
西田 靖 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00005315)
西原 功修 大阪大学, レーザー核融合センター, 教授 (40107131)
佐藤 哲也 広島大学, 核融合センター, 教授 (80025395)
市川 芳彦 名古屋大学, プラズマ研究所, 教授 (90058917)
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Keywords | ソリトン / カオス / ドリフト波 / イオン音波 / アルフベン波 / イオン加速機構 / 結び目理論 / ソリトン方程式 |
Research Abstract |
プラズマにおける非線形諸現象を実験的・理論的に研究した。 1.イオン波ソリトンを用い、境界における種々の現象が調べられた。特に、空間電荷を伴うシースにおける反射、透過の実験は、従来言われてきた機構とは異なる新しいメカニズムを示唆している。 2.電子ビーム・プラズマ系または外場下でのプラズマがカオス的現象を示すことが観測された。 3.不均一プラズマ中におけるドリフト波の伝播特性と自然励起波の性質が調べられた。磁場に対して右ねじ方向のEXBドリフトのシアを与え、小電極励起子に正パルスを加えたところ、正電位のドリフト波パルスの伝播が観測された。パルスはソリトン的性質を有している。 4.散逸を含むソリトン方程式、特に、非線形シュレディンガー方程式が解析的・数値的に調べられた。2-ソリトン結合状態は散逸的摂動によって、解離する方向にあることが確かめられた。 5.アルフベン波の非線形伝播特性を、微分型非線形シュレディンガー方程式を用いて研究した。多くの応用が期待される。 6.非線形波動論の基礎付けとして、ソリトン方程式の解の構造が調べられた。特に、ロンスキアン表示の一般性が確かめられた。 7.大振幅磁気音波においてイオン加速が短時間で起きうることがわかり、太陽フレアー現象に対して適用された。コロナ・ループでは1秒以内で陽子が相対論的にまで加速しうることが指摘された。 8.磁力線や粒子軌道のトポロジーを識別する新しい絡み目多項式が、ソリトン理論を用いて構成できることが示された。 以上のように、実験・理論の両面で活発な研究が行なわれ、興味深い成果が多く得られている。次年度には、これらの詳細な研究が進み、さらに一層の発展が行なわれると考える。
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Research Products
(30 results)
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[Publications] Y.Nishida.: Pys.Lett.A. 131. 437-444 (1988)
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[Publications] Y.Nakamura.: ISAS Report No.632,July 1988.
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[Publications] S.Noda.: Jpn.J.Appl.Phys.27. 1562-1563 (1988)
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[Publications] S.Noda.: Jpn.J.Appl.Phys.27. 2421 (1988)
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[Publications] N.Ohno.: J.Phys.Soc.Jpn.58. (1989)
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[Publications] M.Matsukawa.: J.Phys.Soc.Jpn.57. 2685-2688 (1988)
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[Publications] M.Matsukawa.: J.Phys.Soc.Jpn.57. 2725-2729 (1988)
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[Publications] M.Matsukawa.: J.Phys.Soc.Jpn.57. 2936-2940 (1988)
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[Publications] M.Matsukawa.: J.Phys.Soc.Jpn.57. 4097-4100 (1988)
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[Publications] S.Ishiwata.: J.Phys.Soc.Jpn.58. 519-526 (1989)
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[Publications] M.Matsukawa.: J.Phys.Soc.Jpn.58. (1989)
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[Publications] S.Watanabe.: J.Phys.Soc.Jpn.58. (1989)
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[Publications] Y.Baba.: Progr.theor.Phys.
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[Publications] 市川芳彦: 核融合研究. 59. 227-237 (1988)
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[Publications] Y.Ichikawa.: Progr.theor.Phys.Suppl.94. 128-137 (1988)
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[Publications] T.Yamada.: J.Phys.Soc.Jpn.
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[Publications] R.Hirota.: J.Phys.Soc.Jpn.
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[Publications] R.Hirota.: Progr.theor.Phys.Suppl.94. 42-58 (1988)
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[Publications] R.Hirota.: Progr.theor.Phys.Suppl.94. 59-72 (1988)
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[Publications] Y.Ohsawa.: Solar Physic. 116. 157-162 (1988)
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[Publications] J-I.Sakai.: Space Science Reviews. 46. 113-198 (1987)
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[Publications] Y.Ohsawa.: Astrophys.J.332. 439-446 (1988)
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[Publications] S.Hayakawa.: 核融合研究. 60. 278-291 (1988)
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[Publications] Y.Ohsawa.: 核融合研究. 60. 347-356 (1988)
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[Publications] N.C.Freeman.: Phys.Lett.
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[Publications] 高橋大輔: 京大数理研構究録. 650. 207-218 (1988)
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[Publications] M.Wadati.: Porgr.theor.Phys.Suppl.94. 1-41 (1988)
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[Publications] A.Hasegawa.: Nuclear Fusion. 28. 369-387 (1988)
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[Publications] H.Daido.: J-Appl-Phys.63. 1350-1354 (1988)
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[Publications] K-Nishihara.: Short-Wave Lasers Springer-Verlag,Proceedings in Physics. 30. 284-290 (1988)