1988 Fiscal Year Annual Research Report
信号処理技術と知能処理技術を利用した音響信号による物体の形状推定と欠陥検出に関する研究
Project/Area Number |
63420037
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
城戸 健一 東北大学, 応用情報学研究センター, 教授 (30006209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 浩 東北大学, 工学部, 助手 (10185895)
曽根 敏夫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (50005245)
安倍 正人 東北大学, 応用情報学研究センター, 助手 (00159443)
牧野 正三 東北大学, 応用情報学研究センター, 助教授 (00089806)
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Keywords | 形状推定 / 欠陥検出 / 非破壊検査 / コンクリートパイル / 音響管モデル / 波動方程式 |
Research Abstract |
物体の形状あるいは欠陥等を非破壊検査により推定する場合に、その物体の大部分が土あるいは構造体の中にある場合には、X線透視等の既存の技術は使えない。そこで、物体の一部に音響振動を加え、その応答波形から自動的に物体の細部の形状推定と欠陥検出を行うための基礎技術を開発することを目的とした研究を行った。 本年度は、建築物の基礎となるコンクリートパイルを対象として実験を行った。すなわち、はじめにコンクリートパイルを地上に設置し、その一端を小さなハンマで打撃し、その応答波形を分析してコンクリートパイルの音響周波数特性を測定した。続いて、応答波形に音声分析の分野で用いられている音響管モデルを適用することにより、コンクリートパイルの形状を推定することができることを確かめた。 さらに、地中に埋設されたコンクリートパイルの応答波形を解析することにより、応答波形を精度良く表現するモデルには、速度ポテンシャルおよび変位に比例する成分が必要であることを実験的に確かめた。 次年度には、本年度に導出した埋設されたコンクリートパイルの振動モデルを基に、埋設されたコンクリートパイルの形状を推定するためのアルゴリズムを開発する予定である。また、実験的に導出された振動モデルが正確かどうかを、波動方程式を解析的に解くことにより確認する予定である。
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[Publications] 金井,安倍,牧野,城戸: 日本音響学会誌. 44. 503-509 (1988)
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[Publications] 東,打越,城戸: 日本音響学会誌. 44. 916-922 (1988)
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[Publications] 金井,城戸: 日本機械学会論文集. 54. 2907-2914 (1988)
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[Publications] X.Gao;Y.Kaneko;H.Kanai;M.Abe;S.Makino;K.Kido: J.Acoust.Soc. Jpn.(E). 10. 5-10 (1989)