1988 Fiscal Year Annual Research Report
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63460047
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
深尾 昌一郎 京都大学, 超高層電波研究センター, 教授 (30026249)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 衛 京都大学, 超高層電波研究センター, 助手 (20210560)
佐藤 亨 京都大学, 工学部電気工学第二教室, 講師 (60162450)
山中 大学 山口大学, 教育学部, 講師 (30183982)
津田 敏隆 京都大学, 超高層電波研究センター, 助教授 (30115886)
加藤 進 京都大学, 超高層電波研究センター, 教授 (10025827)
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| Keywords | 中層大気 / 内部重力波 / MSTレーダー観測 / 波と平均流の相互作用 / スペクトル解析 / 運動量フラックス / ラジオゾンデ観測 / 大気鉛直成層 |
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| Research Abstract |
本研究は「地球大気中には内部重力波が普く存在し励起→伝播→砕波の一連の過程を通じて運動量を再分配させている」という描像の確立を目的としている。本年度(初年度)は、(1)MUレーダーによる中層大気風速変動場の周波数・波数スペクトルの観測、(2)同レーダーによる内部重力波の砕波状況(振幅の飽和と位相速度の選別)の確認、(3)ラジオゾンデの併用による温度場の同時観測と砕波乱流発生の確認、の3課題を計画した。各課題とも順調に研究が進展し、それらの結果は当初の描像の正しさを裏付けると共に、以下のような新たな知見をもたらした。
I.内部重力波の普遍的特性: 砕波・飽和を意味する鉛直波数ー3乗則スペクトル(水平風速のみならず温度場でも確認)、位相速度選別を意味する本来周波数の準単色性(詳細な高度別頻度分布による確認)が普遍的に得られる。この観測結果が中層大気全域で常に成立つと考えて内部重力波活動度の子午面・季節分布モデルを作成し、諸外国の観測等と矛盾しないことを確かめた。
II.内部重力波の普遍性の変動度: 水平風速スペクトルの季節変化は不明瞭である(さらに詳細な解析を現在継続中)。これに対し水平風速・温度スペクトルは高度に関し明瞭な増幅傾向をもつが、温度スペクトルは成層安定度(浮力周波数)にも強い依存性をもつ。地理的位置による変動度についても、外国の観測結果やモデルとの対比によって現在調査中である。
なお以上の成果に含まれる多数のスペクトル解析結果は、設備備費品により購入したグラフィックス装置を使用して多次元的図示を行なっている。また内外の他研究者との討論や情報交換も積極的に行なっており、次年度(最終年度)はこれら他の研究成果も有機的に結合して描像の一層の充実を計りたい。
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[Publications] Fukao,S.: Journal of Atmospheric and Ocean Technology. 5. 57-69 (1988)
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[Publications] Fukao,S.: Pure and Applied Geophysics.
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[Publications] Tsuda,T.: Journal of the Atmospheric Sciences.
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[Publications] Yamanaka,M.D.: Pure and Applied Geophysics.
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[Publications] Yamamoto,M.: Physica Scripta. 37. 645-650 (1988)
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[Publications] Fritts,D.C.: Journal of the Atmospheric Sciences. 45. 1741-1759 (1988)
