1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63480300
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
吉田 奎介 新潟大学, 医学部, 助教授 (90018680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 良夫 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (50216173)
塚田 一博 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (90171967)
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Keywords | 体内残留農薬 / 胆道癌 / BOP / MCPA / ブロモ-タ-作用 |
Research Abstract |
1.体内残留農薬、特に胆汁中の農薬の検出分析について。材料及び方法;手術によって摘出した胆嚢から採取した胆汁(対象としては胆嚢癌だけでなく胆石症も含む)20mlをアセトニトリルで抽出し、フロリジ-ルカラムで精製し、α-、β-、γ-BHC、CNP、pp-DDTの各農薬をGC(GC-9a)で検出した。胆汁の精製方法は牛乳中からBHC,DDTを分離する方法を応用した。結果及び小括;胆汁中に各農薬のリテンションタイムに相当するピ-クが検出され、胆汁中には、BHC、CNP、DDTの存在が疑われた。しかし、交雑物が多く、ベ-スラインが不安定で定量することが不可能であったため、抽出方法を改良して再度検出を行ったが交雑ピ-クの量を減じることはできなかった。現在抽出方法を改良し農薬の分析中である。2.MCPA(フェノキシン系農薬)のハムスタ-に対する飼料混中至適量の決定について。方法;混中MCPA濃度を、0ppm、500ppm、2000ppm、4000ppm、8000ppm、16000ppm、32000ppmとした飼料を作製し、90日間の各濃度群別のハムスタ-の生存率及び体重変動を比較した。結果;500ppm群、1000ppm群、2000ppm群、4000ppm群の4群は、90日間の体重は、全例0ppm群に比し体重増加率が高く、4000ppm群が最も高かった。8000ppm群は投与前より90日目の体重は増加したが、0ppm群に比し増加率は不良であった。16000ppm群は90日目までに3匹死亡し、残り2匹の体重も増加傾向はみられなかった。32000ppm群は全例3週間以内に死亡した。小括;MCPAの飼料混中濃度を4000ppmとしBOP誘発胆道癌における、MCPAのプロモ-タ-作用について実験中である。
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