1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550215
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
守末 利弥 名古屋大学, 工学部, 教授 (10157894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福見 稔 徳島大学, 工学部, 助手 (80199265)
栗本 英和 名古屋大学, 工学部, 助手 (40144125)
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Keywords | 磁気ベクトルポテンシャル法 / 角点問題 / 非線形磁界 / 磁界ベクトル・磁気スカラポテンシャル法 / 連成問題 / 固有関数展開 |
Research Abstract |
1.磁気ベクトルポテンシャルと角点問題 磁気ベクトルポテンシャル法は、三次元磁界・渦電流の数値解析に対して最も一般的な方法であり広く使用されているが、角点をもつ強磁性体に対して非常に敏感であり、大きな数値計算誤差を生じやすい。この現象を厳密解のわかっている2次元静磁界問題に対して示し、その原因を2次元非圧縮・渦なし完全流体の理論を授用して理論的に解明した。さらに、数値計算誤差を低減する方法として、角点を本質を損ねない範囲で丸める(代表長さの1〜0.5%程度の曲率半径で)ことが効果的であることを示した。 2.狹空隙非線形磁気回路の誘導磁界(渦電流)の計算 鉄心を含む磁界問題には非線形のものが多い。非線形3次元問題には多量の計算時間・計算機メモリが必要であり、効率的な計算法を開発することが重要である。H-法(磁界の強さ(ベクトル)および磁気スカラポテンシャルを変数とする方法)は磁気ベクトルポテンシャル法に較べて変数の個数を低減できるので、この方法を定式化した。H-法を使用する場合、通常透磁率でなく微分透磁率を使用しなければならないことを、実測結果と比較することにより確認した。 3.誘導磁界(渦電流)と機械的振動の連成問題 磁界問題は機械的問題、熱問題、あるいは流体問題と連結されることが多い。性質の異なる両者を整合させることが重要である。磁界問題は楕円形偏微分方程式で表されるのに対し、機械的振動問題は双曲型偏微分方程式で表わされ、同一の離散化アルゴリズムは適用できない。今回後者に対し固有関数展開法を適用した。実験結果と計算結果の一致度は良好であった。
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[Publications] Toshiya Morisue: "3-D Magnetostatic Field Calculation for a Magnetic Circuit with No(A Narrow)Air Gap" IEEE Transactions on Magnetics. Vol.25. 3266-3268 (1989)
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[Publications] Toshiya Morisue: "Infinitely Many Formulations using the Magnetic Vector Potential with the Coulomb Gauge for 3D Field Calculations" IEEE Transactions on Magnetics. Vol.26. (1990)
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[Publications] Toshiya Morisue: "Analysis of a Coupled Problem:The FELIX Cantilevered Beam" IEEE Transactions on Magneeics. Vol.26. (1990)
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[Publications] Toshiya Morisue: "The Gauge and Topology Problem in using the Magnetic Vector Potential" COMPEL. Vol.9. (1990)
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[Publications] Toshiya Morisue: "Solution of the“Steel Plates around a Coil"Problem by 1-D H(Magnetic Field Intesity)Method" COMEL. Vol.9. (1990)
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[Publications] Toshiya Morisue: "The Corner Problem in using the Magnetic Vector Potential" IEEE Transactions on Magnetics.
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[Publications] 守末利弥: "磁気ベクトルポテンシャルに対するゲ-ジ条件の付与法について" 電気学会論文誌A.