1989 Fiscal Year Annual Research Report
光バイオケミカルMISセンサによる免疫反応の定量分析
Project/Area Number |
63550569
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
大山 昌憲 東京工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50042685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津金 祥生 東京工業高等専門学校, 一般物理, 教授 (60042678)
鈴木 良幸 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (00042698)
柚賀 正光 東京工業高等専門学校, 電子工学科, 助教授 (40123997)
三谷 知世 東京工業高等専門学校, 工業化学科, 助教授 (40157532)
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Keywords | 生物発光用センサ- / MIS形デバイス / 電圧・電流非線特性 / 光バイオケミカル / 免疫反応 / ドライプロセス薄膜技術 / 光 / 電気エネルギ-変換 / 光学的定量分析 |
Research Abstract |
前年度に於いて、白血球(好虫球)のどん食反応による発光のスペクトルと強度について調査すると同時に、光を受けるセンサ-デバイスの単体の薄膜について電気的・光学的性質の解析を行った。 本年度はバイオエレクトロニクスの分子、原子制御できる薄膜プロセス技術を用いた電子デバイスの機能性の基礎物性を解析し、生物の免疫反応に伴う微弱発光の検出するセンサの有効性についてアプロ-チを試みた。センサ-の基本システムとしてITO/SiO_2/SiCのMISを考えて、基本的性質であるSiO_2/SiCの界面状態、電圧ー電流の非線形特性を解析した。発光のスペクトルをダイナミックに解析するには光を吸収するSiC部分のエネルギ-ギャップを可変させる必要性がある。薄膜のプロセス条件により、エネルギ-ギャップを1.6eV〜2.8eVまで制御することができた。白血球のどん食反応による発光スペクトルの波長範囲の90%の解析ができる。発光強度を上げるためにルミノ-ル等を添加することがあるが、免疫反応の本質を知るためには、それらの増光剤を使用しない方がよい。そのためには微弱発光の検出をMISセンサ-で検出するためには、VーIの非線形特性I=aV^αの非線形指数α=30位のMISデバイスが必要である。そのシステムとしてITO/SiO_2/SiC/SiO_2/ITOを考えSiO_2SiCの膜厚、不純物、プロセス条件によりα=30の大きい非線形指数のデバイスが開発できた。 また免疫反応のメカニズムや定量的解析をするためには好虫球を精製分離し、免疫反応を制御し発光のスペクトルや強度の時間的変化を知る必要がある。白血球(好虫球)を血液から精製分離する技術を確立し、基本的な知見が得られた。今後の研究の展望として精製分離した好虫球をガラスのセル中で免疫反応を制御しながら、以上のセンサ-システムにより発光スペクトルの解析を実際的に行いたいと思っている。
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[Publications] 大山昌憲: "RFスパッタリング法によるSiC薄膜の縦電場効果" 表面技術. 40. 94-95 (1989)
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[Publications] 大山昌憲: "プラズマCVD法によるαーSi:H膜の光照射交流電気伝導" ソフトエネルギ-教育・研究施設研究報告書(東京高専). 4. 5-8 (1990)
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[Publications] Masanori OHYAMA: "Electrical and Optical Properties of Amorphous Sic Thin Film Prepared by RF Sputtering Method" Proceeding of SinoーJapanese Symposium on Dry Processing for Functional Surface Modification. 11. 80-85 (1989)