1989 Fiscal Year Annual Research Report
仔稚魚の日周活動リズムが魚群形成に果す役割に関する研究
Project/Area Number |
63560188
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
坂本 亘 京都大学, 農学部, 助教授 (50013587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 正博 京都大学, 農学部, 教務技官
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Keywords | 日周活動リズム / 遊泳行動自動記録装置 / アカウミガメ / 回遊行動 |
Research Abstract |
研究計画にそって遊泳行動自動記録装置を完成させた。これは、光センサによって水槽内を遊泳している個体の位置を自動的に、設定した時間間隔ごとに測定し、マイクロコンピュ-タ内の記憶素子内に情報として取り込めるようになっている。カワムツを用いた24時間連続測定記録結果から、明らかな日周活動リズムを検出することに成功した。従来は人間の目により確かめる以外に方法のなかった水中生物の日周活動リズムが、自動的に測定できるようになったので今後の研究に役立つものと考えている。この測器を開発するのに、1年半を費したため、最初の目的であるカタクチイワシの成長にともなう日周活動リズムの変化を測定することはできなかったが、魚類の日周活動リズムが測定できることは確かめた。 実験水槽内における日周活動リズムの自動測定化と並行して、実際の海洋を自由に遊泳している生物から日周活動リズムを解析することにも成功した。これはアカウミガメを用いて行なったものであり、最初の研究計画には含まれていなかったが、日周活動リズムの持つ重要性をさらに確かめるために、途中から本研究のテ-マ内にとり入れた。アカウミガメの回遊と日周活動リズムの関係については、日本水産学会誌に発表し、現在印刷中(56巻2号)である。
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