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1988 Fiscal Year Annual Research Report

ウメボシイソギンチャクにおけるサルコシンの代謝に関する研究

Research Project

Project/Area Number 63560199
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

鴻巣 章二  東京大学, 農学部, 教授 (00011817)

Keywordsウメボシイソギンチャク / 浸透圧調節 / 浸透順応型動物 / サルコシン / 遊離アミノ酸 / ベタイン
Research Abstract

本研究は、ウメボシイソギンチャク(Actina equina)の細胞内浸透圧調節におけるサルコシン(Sar)の役割とその代謝を明らかにすることを目的とするもので、以下の成果を得た。
1.上記動物は25〜200%海水の広い塩分濃度範囲に耐え、しかもその体液は飼育海水とほぼ等浸透であることから、広塩性浸透順応型と判断された。
2.上記動物から80%メタノールエキスを調製し、遊離アミノ酸(FAA)とベタイン類(BET)を分析したところ、主成分としてTau、Sar、ホマリン(Hom)が認められた。SarとHomは、Magnum9-SCXなどを用いるHPLCで分離後、各種スペクトル、HPLCの保持時間、TLCのRf値などを標品のそれと比較することにより同定した。
3.FAAとBET含量に及ぼす飼育海水濃度の影響を調べたところ、上記3成分が海水濃度の変化に応じて変動した。ことに、Sarの変動は顕著で、主要な細胞内浸透圧調節物質であることが判明した。
4.100%海水から75%海水へ移して48時間飼育し、経時的に80%メタノールエキス中のFAAと結合アミノ酸(CAA)を調べたところ、移行後速かにFAAとCAAの減少ならびにアンモニアの増加が認められた。とくにSarの減少が著しいことから、低張海水移行時にはSarの分解が促進されるものと思われる。
5.100%海水から125%海水へ移して前項と同様の実験を行ったところ、移行6時間後にSarの顕著な増加を認めるとともに、Glyの減少が観察され、GlyのN__ー-メチル化によるSarの生成が示唆された。なお、CAA中にSarが認められないことから、Sarはペプチド由来ではないと判断された。

URL: 

Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

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