1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63570994
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
高石 喜久 徳島大学, 薬学部, 助教授 (60035558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 公子 徳島大学, 薬学部, 助手 (20136279)
村上 光太郎 徳島大学, 薬学部, 助手 (10035553)
富松 利明 徳島大学, 薬学部, 教授 (20035538)
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Keywords | 担子菌 / 腹菌類 / オニフスベ / ステロイド / トリテルペン |
Research Abstract |
1.コツブタケの成分:コツブタケ(Pisolithus tinctorius)の成分研究を行ない、ergosterolの誘導体2種(1-2)、triterpene3種(3-5)を単離し、それらの構造をスペクトルデ-タ-、化学反応により決定した。 2.エリマキツチグリの成分:エリマキツチグリの成分検索を行ないergosterol(6),ergosterol peroxide(7)を単離しその構造を決定した。 3.オニフスベの成分:前年度に引き続きオニフスベの成分研究を行なった。その結果高度に酸化されたergosterol誘導体(8)を得た。8、mp.254-256,IR,UVで不飽和ケトンに由来する吸収が見られ^1HNMRでは6本のsingletメチルが見られた。^<13>CNMRでは28本のシグナルが観察され、そのうちメチルは6本、メチレンは7本、メチンは6本、4級炭素は9本であった。FABMSの結果を考慮すると、本物質の分子式はC_<28>H_<44>O_7となった。8の構造を決定するために、2次元NMR測定を行った。その結果、HH-COSY,CH-COSYスペクトルにより各プロトンが関連づけられ、C-H-longrange COSYにより各炭素が結び付けられた。NOE実験によりC-17の配位が決定され、ergosterol誘導体として特異な構造を有していることが判明した。さらに構造確認を今後行なう予定である。
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