1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63840024
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
末野 重穂 筑波大学, 地球科学系, 教授 (30110513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
圦本 尚義 筑波大学, 地球科学系, 助手 (80191485)
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Keywords | 二次イオン質量分析計 / CCD / 同位体分析 / 2次元分析 / 微量分析 / 深さ方向分析 / 高分解能二次元分析 |
Research Abstract |
63年度に作成した2次イオン検出器に専用の付属装置を開発し、本体を二次イオン質量分析計に組み込んでイオンの2次元像の測定を行った。イオンを直接CCD受光部に入射する直接検出法は市販のCCDを用いる限り表面のSiO_2保護膜のため測定が困難であることが判明した。その解決法としてはCCDの裏面からの照射の方式に改造することがあり、現在試みている。そのため現在はマイクロチャンネルプレ-ト(MCP)+螢光板+CCDの組み合わせで間接検出法を用いて2次イオンの2次元像を測定に成功し、デ-タの解析を試みている。今年度に主に行なった研究成果を下に示す。 (1)2次元イオン検出器専用のモニタ-ディスプレ-を設計・製作し、二次イオン質量分析計に取付けた本体と測定に利用した。(2)イオン線に量子効率がよく、ダイナミックレンジの大きな蛍光体を深査した。現在はP20という蛍光体を用いている。(3)2次元検出器をMCPと蛍光体と組み合わせ、光学系を完成させて二次イオン質量分析計に取付けた。(4)測定系に発生するノイズの主な原因は暗電流である。暗電流の発生はCCDの温度と比例するので、書く温度での暗電流の発生量と測定時間の関係を研究し、-60℃で暗電流量が少なく、且つ測定感度の減少が少ないことを見いだした。(5)測定デ-タからノイズを除去した後、CCDとMCPの感度のむらの補正、画像のひずみ補正、ブランクテストなどの画像補正法の開発を行なった。(6)Cl chondrite隕石中のCAI inclusionの^<16>Oと^<18>Oの2次現像を測定、解析した。(7)測定試料の形状、特に平面性が2次イオン像の分解能とイオン濃度に影響が大きいことを見いだした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 末野重穂: "二次イオン質量分析による固体中の元素拡散に関する研究" 岩石鉱物鉱床学雑誌・特別号第四号. 特四号. 57-64 (1989)
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[Publications] H.Yurimoto: "Hydrogen analysis in quartz crystals and quartz glasses by secondary ion mass spectrometry" Geochimica et Cosmochimica Acta. 53. 751-755 (1989)
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[Publications] H.Yurimoto: "Quantitative SIMS analysis of GSJ rock reference samples" Geochimica et Cosmochimica Acta. 54. (1990)
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[Publications] C.K.Shearer: "Ion microprobe studies of frace elements in Apollo 14 voleanic glass beads" Geochimica et Cosmochimica Acta. 54. (1990)