2016 Fiscal Year Annual Research Report
両親媒性元素ブロックポリマーの自己組織化構造を用いた電子機能材料の創製
Publicly Offered Research
Project Area | Creation of Element-Block Polymer Materials |
Project/Area Number |
15H00720
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
松井 淳 山形大学, 理学部, 教授 (50361184)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ナノシート / ハイブリッド / シルセスキオキサン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、疎水性のハイブリッド分子であるシルセスキオキサンに親水性の有機側鎖と水素結合部位を導入し、水素結合部位を有する両親媒性の有機-無機ハイブリッド分子である2DEGNH-DDSQを合成した。さらに合成した化合物を用いて、気液界面を用いて構造化を試み、その組織構造に関して評価を行った。 ダブルデッカー型シルセスキオキサン(DDSQ)を用いて、有機部位であるジエチレングリコール鎖と水素結合部位であるカルバメート基を2か所に導入した2DEGNH-DDSQを合成した。NMR, FT-IR, MSより、目的物2DEGNH-DDSQの合成を確認した。続いてこれらの化合物の熱特性を評価するために、TGおよびDSC測定を行った。TG測定の結果、分解温度が230 度以上であり、高耐熱性の材料であることがわかった。またDSC測定より、ガラス転移点、結晶化温度、融点が観測され、結晶性ポリマーと同様の熱物性を有する化合物であることが明らかになった。 2DEGNH-DDSQの気液界面上における挙動を調べ、膜崩壊後にロッド状の構造体を形成することがわかった。その後、固体基板上への転写を試みてバルクでの状態を調査した。それは基板上に転写を行っても水面上と類似した状態で存在していることがわかった。また、転写する基板においては疎水基板だとドット状の凝集体になってしまい、親水基板だと構造体が転写されたので転写する際に水の影響を強く受けていることが明らかとなった。さらに水面上で時間を置くことで構造体が成長し、崩壊前の膜の場合は大面積のナノシートを形成し、水素結合が寄与していることが示唆された。以上より、本研究では水素結合部位を有する両親媒性の有機-無機ハイブリッド材料を合成し気液界面上で構造化を行うことで大面積ナノシートの作製に成功した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)