2016 Fiscal Year Annual Research Report
計算量的仮定に基づくノンユニバーサル量子計算の研究 -SBQPと多項式階層
Publicly Offered Research
Project Area | A multifaceted approach toward understanding the limitations of computation |
Project/Area Number |
15H00850
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
森前 智行 群馬大学, 先端科学研究指導者育成ユニット, 助教 (50708302)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 量子計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
ユニバーサルではないが、古典計算機よりも高速であるような量子計算機は非ユニバーサル量子計算と呼ばれている。本研究においては、多項式階層の崩壊と、非ユニバーサル量子計算の量子優越性についての研究を行った。特に、DQC1モデルと呼ばれる、1量子ビットのみがPureでそれ以外は全て完全に混合したような初期状態を持つ量子計算機モデルと、IQPと呼ばれる、交換するゲートのみからなる量子計算機モデルについての研究を行った。これらのモデルにおいては、その出力確率分布がもし古典計算機で効率的にサンプルできたら多項式階層が第三レベルで崩壊する。その崩壊を第二レベルに拡張するために、これまで使われてきたPostBQPというクラスの代わりに、SBQPやNQPと言うクラスを考えた。これにより、出力確率分布が古典計算機で多項式時間でmultiplicative errorでサンプルできたら、多項式階層が第二レベルで崩壊することを証明した。また、DQC1モデルの入力のPureな1量子ビットが、ノイズによりデコヒアーした場合でも、その出力が古典計算機で効率的にサンプルできたら、BQPがSBPに含まれることをしめした。これはBQPが多項式階層に含まれることを意味するが、それは信じられていないので、これも、DQC1モデルの量子優越性を示す結果となる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)