2015 Fiscal Year Annual Research Report
カロテノイドを光捕集系とするレチナールタンパク質の創出と展開
Publicly Offered Research
Project Area | Chemical conversion of solar energy by artificial photosynthesis: a breakthrough by fusion of related fields toward realization of practical processes |
Project/Area Number |
15H00878
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
須藤 雄気 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10452202)
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Project Period (FY) |
2015-06-29 – 2017-03-31
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Keywords | 生物物理 / エネルギー移動 / 発色団 / 分子認識 / 生体分子 / レチナール / ロドプシン / 光遺伝学 |
Outline of Annual Research Achievements |
レチナールタンパク質(○○ロドプシン)は、幅広い生物が共通にもつ光受容体タンパク質である。7本の膜貫通αヘリックスの中央部に、発色団レチナールが結合し、イオン輸送,情報伝達などの多彩な機能を発現する。本研究では、これまでのタンパク質側に着目する研究から、発想を転換し、発色団レチナールに着目した。すなわち、有機合成した非天然発色団をアポタンパク質に取り込ませ、機能の変換や拡張を行うことで、機能のより深い理解や有用な光操作ツールの開発につなげることを計画した。
本年度は、以下の2つの研究課題を設定し研究を行った。 (1)レチナールタンパク質に光捕集系アンテナ色素を結合させ、エネルギー移動により効率的な光機能性を付与する:高度好熱菌由来の極めて安定な光駆動H+ポンプ・サーモフィリックロドプシン(TR)について、X線結晶構造解析によりその分子構造を解明した [1]。その結果、TRには推定カロテノイド結合部位が存在することが明らかとなり、吸収特性の拡張の可能性が示された。(2)レチナールに変えて、有機合成発色団を結合させ、機能性の変換や拡張を行う。:炭素鎖を延長したレチナール誘導体を合成(神戸薬科大学・和田昭盛教授からの供与)し、光駆動H+ポンプ・アーキロドプシン3のアポタンパク質に導入した。その結果、通常のレチナールを持つときとは逆向きにH+をポンプする光受容タンパク質を創成することに成功した。このような機能は天然には存在しない新規のものであり、現在、その分光学的特性について解析を進めている。
[1] Tsukamoto,,,,, & *Sudo (2016) J. Biol. Chem. in press.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定どおり、推定カロテノイド結合型ロドプシンの結晶構造を明らかにし、原著論文として発表した。これにより色素結合型ロドプシンに創成に向けた、研究の基盤を構築した。その他、色素の抽出、機能転換など、当初予定した研究が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り進める。既に幾つかの興味深い知見を得ており、これらについて、順次原著論文として出力する。また、領域内での共同研究も計画している。これにより、ロドプシンの吸収波長域や光反応性をはじめとした性質の改変に取り組む。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] X-ray crystallographic structure of thermophilic rhodopsin: implications for high thermal stability and optogenetic function2016
Author(s)
Tsukamoto T, Mizutani K, Hasegawa T, Takahashi M, Honda N, Hashimoto N, Shimono K, Yamashita K, Yamamoto M, Miyauchi S, Takagi S, Hayashi S, Murata T, Sudo Y.
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Journal Title
J. Biol. Chem.
Volume: in press
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Atomistic design of microbial opsin-based blue-shifted optogenetics tools2015
Author(s)
Kato HE, Kamiya M, Sugo S, Ito J, Taniguchi R, Orito A, Hirata K, Inutsuka A, Yamanaka A, Maturana AD, Ishitani R, Sudo Y, Hayashi S, Nureki O.
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Journal Title
Nat. Commun.
Volume: 6
Pages: 7177
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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