2016 Fiscal Year Annual Research Report
多分子協調場としてのフレキシブル光応答分子の機能集合システム構築
Publicly Offered Research
Project Area | Application of Cooperative-Excitation into Innovative Molecular Systems with High-Order Photo-functions |
Project/Area Number |
15H01083
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
齊藤 尚平 京都大学, 理学研究科, 准教授 (30580071)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 光機能材料 / カラムナー液晶 / アントラセン / 接着 / 光誘起相転移 / 励起状態 / 光剥離 / 光2量化 |
Outline of Annual Research Achievements |
光で剥がせるライトメルト接着材料の開発に成功した(Nature Commun. 2016, 7, 12094)。この成果は、近年になって注目され始めた「光液化材料を用いた仮固定接着」という科学技術を大きく前進させた。特に、耐熱接着と迅速な光剥離という2つの機能を両立させるための、鍵となる分子論的な設計指針やカラムナー液晶の新しい活用法を示したことは、学術的にも産業的にも価値の高い成果である。液晶材料における光誘起相転移の伝搬・増幅を利用した機能発現メカニズムは、まさに本新学術領域A02項目の「多分子協調による高次複合光応答システムの構築」の概念に合致するものである。今後、ディスプレイなどの透明な部材を高温で加工するさまざまな製造工程において、仮固定用途の接着材料として利用されることが期待できる。実際、この成果はプレスリリース後、産業界から予想以上の反響を得ている。また、この成果はアカデミックでも高く評価され、2016年の光化学協会奨励賞受賞につながった。本研究は同新学術研究領域A03公募班 関隆広教授の協力のもと、名古屋大学の共有施設を利用して挙げた成果であり、文科省ナノテクノロジープラットフォーム事業の分子・物質合成プラットフォームにおける「平成27年度の特筆すべき成果」にも選出された。 一方、A01計画班代表 重田育照教授(筑大計算セ)、および羽田真毅助教(岡山大院自然)・Dwayne Miller教授(独ハンブルグMax Planck)、恩田健博士(東工大)と共同推進中の、光応答液晶の励起ダイナミクスを直接観察する研究を始める機会を得た。既に我々は本研究において、ソフトマテリアルに埋もれた光応答分子とその近傍における高速な光励起ダイナミクスを世界で初めて実験的に構造解析するための道筋を見出している。現在、いち早く論文投稿して、成果として公開することを目指している。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(34 results)
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[Journal Article] Quantum Dots Embedded in Graphene Nanoribbons by Chemical Substitution2017
Author(s)
Eduard Carbonell-Sanroma, Pedro Brandimarte, Richard Balog, Martina Corso, Shigeki Kawai, Aran Garcia-Lekue, Shohei Saito, Shigehiro Yamaguchi, Ernst Meyer, Daniel Sanchez-Portal, Jose Ignacio Pascual
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Journal Title
Nano Lett.
Volume: 17
Pages: 50-56
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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