2015 Fiscal Year Annual Research Report
脊柱管狭窄症診断のためのX線動画像からの脊柱管変形のリアルタイム計測手法の確立
Publicly Offered Research
Project Area | Multidisciplinary computational anatomy and its application to highly intelligent diagnosis and therapy |
Project/Area Number |
15H01124
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
加藤 博一 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (70221182)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脊柱管狭窄症 / 脊柱管変形 / 多元計算解剖学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究において最も重要な技術課題は,高精度なリアルタイム2D-3D Registration手法の開発である.従来は,高精度化のために2視点からの同時X線撮像装置を用いていたが,本研究ではより簡便な手法の構築を目指し,単一視点からのX線撮像装置の使用を前提としている.その中での精度向上を目指すに当たって,当初のアイデアは統計学的運動モデルを用いることであった.しかし,腰椎すべり症等の患者においては,その運動に個人差が大きく,標準的な運動モデルを用いた手法だと精度向上が期待できないことがわかった.そこで,再度検討を行い,各患者の腰椎運動を単一視点X線撮像装置を用いて異なる視点から非同期に撮像し,それらのデータを統合する方法を考案した.2D-3D Registrationにおける推定誤差は,X線撮像の視点位置によってその変動特性が変化するため,これを考慮することで精度向上が期待できると考えた.次に,この方法を実装し,既存のデータを用いてその有効性を確認する予備実験を行った.その結果,このアイデアが有効に機能する可能性があることがわかった.評価手法に関しては,計画班からのアドバイスを得ながら,実験計画を検討した.また,評価用のデータ取得に当たっては,連携研究者とX線撮像の手順に関して検討を行い,それが実施可能であることを確認した.拡張現実感表示方法に関しては,光学シースルー・ヘッドマウント・ディスプレイにおける焦点不一致に起因する視認性の問題について検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
手法の見直しを行ったために,手法の性能評価のための予備実験は行ったが,本格的な評価実験の実施ができなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
考案した手法の性能評価実験を,まずは実施する.精度と計算速度の両面で性能が十分であるかどうかを確認する.次に,X線画像の動きにあわせてCTボリュームでの骨に動きを与え,それに連動させて,MRIデータを変形する方法を考案する.CTデータとMRIデータのRegistrationには,既存の手法を用いる.最終的に,X線動画像の動きにあわせて,CTボリュームデータをある断面で切った際に,その断面における脊柱管の変形が観察できるシステムを開発する.
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Research Products
(1 results)