2015 Fiscal Year Annual Research Report
多重線形スパースモデリング法による多元医用データの解析
Publicly Offered Research
Project Area | Multidisciplinary computational anatomy and its application to highly intelligent diagnosis and therapy |
Project/Area Number |
15H01130
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
陳 延偉 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (60236841)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スパースモデリング / 多重線形代数 / テンソル / 特徴抽出 / 多元医用データ / 超解像技術 / 医用画像検索 / 多位相CT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、多元医用データを一つのテンソルとして取り扱い、Tensor Sparse Coding法を基盤とする多重線形スパースモデリング(MSM: Multilinear Sparse Modeling)による多元医用データ解析の体系化を目的とする。MSMは、多元データを少数な特徴的なパターン(特定な意味·効果)をもつテンソル基底(個々のデータを表す基底とデータ間の関係を表す基底)の線形結合として表現できる。各基底の解析により病気に寄与する成分の特定が期待できる。平成27年度の研究実績概要を以下に示す。 1.多重線形代数の枠組で以下の2つの手法Multilinear Orthogonal Matching Pursuit(MOPM)とCANDECOMP/PARAFAC Decomposition(K-CPD)を開発し、多元データを一つのテンソルとして取り扱える多重線形スパースモデリング法の理論を開発した。 2.スパースモデリング(スパース表現)を用いた医用画像の超解像技術を開発した。高解像度医用画像と低解像度医用画像のペアを用いて、高解像度画像と低解像度画像のjointスパース基底を学習し、入力された低解像度医用画像の高解像度化に成功した。本成果は電子情報通信学会の学術誌に掲載された。 3.医用類似画像検索技術の研究開発を中国浙江大学付属病院及び浙江大学計算機学院と共同で行っている.5種類の肝臓腫瘍(FNH, HCC, Cyst, HEM, METS)のmulti-phaseCTデータベースを構築した. スパースモデリング等を用いて画像の時空間特徴を抽出し,類似画像検索による診断(識別)実験を行った.識別精度は約70%前後であった。本成果は、国際学会InMed2016にてBest Student Paper Awardを獲得した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目において、多重線形スパースモデリングの理論枠組を開発した。また、スパースモデリングが医用画像解析(医用画像の高画質化、多位相CT(4次元時空間画像)の特徴抽出)にきわめて有効である事を示した。2年目は、理論的に開発した多重線形スパースモデリングを実装し、多元医用画像解析に適用して行く予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目において、以下のように研究を推進して行く予定である。 (1)1年目で理論的に開発した多重線形スパースモデリングを実装し、その有効性を検証していく。 (2)企画班の佐藤先生のグループと連携し、マイクロCTデータと一般CTデータを学習データとして、1年目で開発したスパースモデリングベース超解像技術を用いてCTデータの高画質化を行う。 (3)多位相CTデータ(時空間画像)を4次元テンソルとして取り扱い、多重線形スパースモデリング法を用いて特徴抽出し、高精度な類似医用画像検索システムを開発する。
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Research Products
(25 results)