2015 Fiscal Year Annual Research Report
免疫の『場』を形成する新たなストローマ細胞としての破骨細胞の機能解明
Publicly Offered Research
Project Area | Analysis and synthesis of multi-dimensional immune organ network |
Project/Area Number |
15H01156
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹ヶ原 宜子 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授 (10444522)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ストローマ細胞 / 破骨細胞 / 接着分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、破骨細胞と免疫系細胞の相互作用を解析することにより、ストローマ細胞としての破骨細胞の機能を解明することを目的とする。 本研究では特に破骨細胞に発現する細胞膜分子Iに注目し、主にin vitroでの細胞培養システムを用いて以下の実験を行った。①EGFP標識した細胞膜分子Iを作成し、293細胞あるいは破骨前駆細胞に発現させ、その発現様式を検討、②細胞膜分子Iの細胞外領域をヒトイムノグロブリンFc領域と融合したリコンビナントタンパクを作成し、in vitro培養系に加えることにより細胞接着への細胞膜分子Iの関与を検討、③細胞膜分子Iの遺伝子欠損マウスを作成し、破骨細胞分化過程における細胞膜分子Iの機能解析。その結果、①細胞膜分子Iは同種親和性相互作用により細胞接着に寄与する、②リコンビナントタンパクによって細胞膜分子I相互作用を阻害することにより、破骨細胞の多核化が阻害される、③細胞膜分子I欠損細胞は野生型細胞に比べて多核破骨細胞の形成が顕著に障害される、という結果が得られた。さらに、細胞膜分子Iによる細胞接着制御機構を明らかにするため、野生型および細胞膜分子I遺伝子欠損破骨細胞を用いてトランスクリプトーム解析を行い、遺伝子欠損細胞ではインテグリンのシグナル制御が障害されていることを示唆する知見が得られた。これらの知見から、細胞膜分子Iが細胞同士の接着に寄与することが明らかとなった。細胞膜分子Iと同じIgCAMファミリー分子の発現が骨髄細胞に認められることから、細胞膜分子IがIgCAM分子と相互作用することにより、破骨細胞が骨髄細胞を維持するストローマ細胞として機能することが示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(6 results)