2016 Fiscal Year Annual Research Report
Fat-associated lymphoid clusterの発生と機能解析
Publicly Offered Research
Project Area | Analysis and synthesis of multi-dimensional immune organ network |
Project/Area Number |
15H01166
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
茂呂 和世 国立研究開発法人理化学研究所, 統合生命医科学研究センター, チームリーダー (90468489)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | FALC / ILC2 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、脂肪組織のFat-associated lymphoid cluster (FALC)においてNH細胞が分化する可能性を探るために、まずNH細胞の分化に必要な環境因子を調べる必要があった。そこで、NH細胞の分化に必要な環境因子を特定するため、CLPとNotchリガンドを発現するTSt4-DLL1ストローマ細胞との共培養を行った。NH細胞の分化にはT細胞分化にも必須であるIL-7とNotchシグナルが必要であることが知られていたが、CLPを異なる濃度のIL-7刺激下で培養したところ、CLPは低濃度のIL-7刺激下でT細胞へ優位に分化した一方、高濃度のIL-7刺激下ではNH細胞へ優位に分化した。また、CLPとNotchシグナルの強さをDoxycycline依存的に調節できるTSt4 Tet-off DLLストローマ細胞との共培養を行った結果、受け取るNotchシグナル量の違いがCLPからT細胞、B細胞、NH細胞への分化を制御していることが明らかになった。 骨髄に存在するCLPはin vitroの実験でNH細胞への分化誘導が可能なため、NH細胞は骨髄CLPから分化すると一般的に考えられている。しかしながら血流を共有するパラビオーシスマウスを使った実験からNH細胞は組織常在性の細胞であることが明らかになったことから、NH細胞は胎生期に末梢組織において組織依存的な分化成熟を遂げることが示唆された。そこで、生体内の真のNH細胞の分化の場、時期を特定するため、胎仔期から成体においてNH細胞が最も多く存在する腸間膜FALCの細胞を精査した。その結果、胎仔期の腸間膜にはすでにILCPおよび機能的に未成熟なNH細胞が存在することが明らかになった。この未熟なNH細胞は成熟にIL-2やIL-7などのSTAT5シグナルを必要とすることも明らかになった。さらに、腸間膜にはCD45-CD31-PDGFRα+gp38+ストローマ細胞が存在し、in vitroにおいてこれらの細胞とILCPとの共培養を行った結果、NH細胞の分化・成熟を優位に支持することが明らかになった。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(7 results)