2015 Fiscal Year Annual Research Report
シリア形成における小胞輸送と脂質代謝の協調作用機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Cilium-centrosome system regulating biosignal flows |
Project/Area Number |
15H01198
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福田 光則 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (50311361)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 低分子量G蛋白質Rab / シリア / 膜輸送 / Rab panel / スクリーニング / hTERT-RPE1細胞 / Rabエフェクター / 脂質代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
一次繊毛(シリア)は外界からの刺激に対するセンサーとして働き、様々なシグナル受容に必須の役割を果たすため、シリア形成の異常は種々の繊毛関連疾患を引き起こす。近年これらの疾患の原因遺伝子が同定され、シリアを構成する基本的な分子群の存在が明らかになって来た。興味深いことに、これらの分子の中には膜輸送の制御因子である低分子量G蛋白質Rab(Rab8, Rab11など)やArf(Arl6, Arl13Bなど)が含まれており、シリア形成における膜輸送の重要性が世界的にも注目を集めている。しかし、シリア形成時におけるゴルジ体から基底小体への輸送、あるいはシリアへの膜蛋白質や脂質膜の供給の詳細な分子機構は未だほとんど解明されていない。これまで当研究室では、ヒトやマウスに存在する全てのRab分子を網羅的に解析するツール・『Rab panel』を独自に開発し、様々なタイプの膜輸送の分子基盤の解明に取り組んで来た。そこで本研究では、このRab panelを駆使して、シリア形成に関与するRab分子の網羅的機能解析を試みた。本年度はまず、hTERT-RPE1細胞のシリア形成をモデル系として、特異的なsiRNAを用いた網羅的なRabのノックダウンスクリーニングを行った。その結果、これまでシリア形成との関連性が報告されていない複数のRab分子のノックダウンにより、シリア形成が顕著に抑制されることを見出した。今後、これらの候補Rab分子がどのような膜輸送を制御することにより、シリア形成を促進しているのかを明らかにするため、これらのRabに対する特異的なエフェクター分子や制御因子(活性化因子及び不活性化因子)を探索して行く予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、当初の予定通り、hTERT-RPE1細胞を用いてシリア形成に関わるRab分子の網羅的ノックダウンスクリーニングを行い、これまでシリア形成への関与が報告されていない新規Rab分子の同定に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、シリア形成に関わるRab分子の網羅的探索を行うと共に、同定した候補分子の機能解析を行う。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Rab12 regulates retrograde transport of mast cell secretory granules by interacting with the RILP-dynein complex.2016
Author(s)
Efergan, A., Azouz, N. P., Klein, O., Noguchi, K., Rothenberg, M. E., Fukuda, M. and Sagi-Eisenberg, R.
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Journal Title
J. Immunol.
Volume: 196
Pages: 1091-1101
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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