2015 Fiscal Year Annual Research Report
ノード流れの流体・構造連成計算
Publicly Offered Research
Project Area | Cilium-centrosome system regulating biosignal flows |
Project/Area Number |
15H01199
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大森 俊宏 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10633456)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 計算生体力学 / バイオメカニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,体の左右を決定するノード内の流れについて,その流れを誘起する繊毛の,計算力学的モデル化を行い,ノード内の流れや,繊毛膜に働く応力の定量化を目指す.当該年度では,研究基盤となる繊毛の計算力学モデルを構築した.繊毛周りの流れ場を境界要素法によって離散化し,繊毛の内部骨格である微小管の構造力学を有限要素法によって解を求めた.現在,開発した計算コードを用いてパラメトリックスタディを行っている.特に,繊毛打を生み出すダイニン活性の時空間分布と繊毛打パターンとの関係や,繊毛打が生み出す流れ場の可視化や定量化を行うべく解析を行っている.現在までに得られた結果を国際会議「The 8-th Asian-Pacific Conference on Biomechanics」にて発表を行った. また,本モデルを応用することで精子運動の計算力学モデルの構築にも成功した.精子は鞭毛を波打つ事で遊泳するが,鞭毛の内部構造と繊毛の内部構造はほぼ同じであり,本手法を適用することが可能である.近年,精子が流れに逆らって遊泳する「走流性」を示すことが実験的に示された.この走流性は輸卵管内を遊泳して受精する際に重要となるが,そのメカニズムは不明な点が多く残っている.本研究で開発した精子モデルを用いて,走流性を示すか否か数値実験を行った所,精子は流体力学的に遊泳方向を変化させ流れに逆らって泳ぐ事を確認した.この結果は,精子の走流性は流体力学による力学バランスによって達成されることを示唆している.以上の結果を,雑誌Physical Review Eにて発表し,国際会議「CFD in medicine and biology II」にて招待講演を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画にはなかった精子運動についても,計算力学モデルの構築に成功し,精子の走流性が流体力学によって達成され得ることを示すことが出来たため.
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Strategy for Future Research Activity |
現在行っている解析結果をまとめた後,ノードの実形状モデルを用いてセンサー繊毛に働く膜面応力の定量化やベシクル輸送の定量化を行う予定である.ノード内の流れを詳細に評価するためには境界条件であるノード形状が非常に重要であり,実際の形状に近いモデルを用いることが肝要である.そこで,過去,実験的に得られたノード形状のデータを境界条件として本モデルに組み込むことでノード内の流れをより定量的に解析を行う予定である.
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Mechanics of nodal cilia in early mouse embryo2015
Author(s)
Toshihiro Omori, Hiroto Sugai, Yohsuke Imai, and Takuji Ishikawa
Organizer
The 8th Asian-Pacific Conference on Biomechanics
Place of Presentation
Frontier Research in Applied Sciences Building in Sapporo Campus, Hokkaido University, Sapporo, Jpan
Year and Date
2015-09-17 – 2015-09-19
Int'l Joint Research
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