2015 Fiscal Year Annual Research Report
協調的アメーバ運動を司る局所的膜電位ゆらぎの計測
Publicly Offered Research
Project Area | Harmonized supramolecular machinery for motility and its diversity |
Project/Area Number |
15H01335
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
森本 雄祐 国立研究開発法人理化学研究所, 生命システム研究センター, 研究員 (50631777)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 細胞運動 / 膜電位 / 蛍光イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、細胞性粘菌などで見られるアメーバ運動において、局所的な膜電位変化が効率的な細胞運動とどのように関係しているかを分子レベルで明らかにすることを目的とし、膜電位の高時空間分解能イメージングにより、1細胞局所での自発的な膜電位ゆらぎの計測を行うことができる実験系の確立を目指している。これまでの研究によって、細胞性粘菌の自発的な膜電位変化を1細胞レベルで高感度に計測することが可能なイメージング手法を確立しており、時間分解能を向上させるための手法も検討している。細胞内イオン濃度と膜電位を同時計測することにより、膜電位変化に関わるイオンの特定にも至っている。また、光遺伝学を応用した光操作手法を用いて自発的膜電位変化に関与している細胞内イオン濃度を制御することで、膜電位を人為的に操作することが可能となっている。光操作した膜電位変化に追従して細胞運動が変化することから、膜電位変化と細胞運動が直接的に関係していることが明らかとなってきている。本研究課題内で実施している高感度での膜電位イメージング手法は、広く様々な細胞に応用できることを目指しており、領域内の共同研究として厚さ200nm以下のらせん菌レプトスピラの定量的膜電位イメージング手法も確立できている(Md Islam et al., 2015)。今後は膜電位イメージングの条件検討を行うことで、より高時空間分解能での計測ができるようにすることにより、局所的な膜電位ゆらぎと細胞運動の関わりを明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞性粘菌の膜電位変化を1細胞レベルで高感度に可視化することができるイメージング手法を確立することができた。光操作によって膜電位を変化させると、これに追従して細胞運動が変化することから、膜電位変化と細胞運動が直接的に関係していることが示唆されている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究によって、高感度な1細胞レベルでの膜電位イメージングが可能となっているが、より詳細な膜電位ゆらぎの計測を可能とするために、空間分解能だけではなく、膜電位計測の時間分解能の向上を目指す。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Domain-swap polymerization drives the self-assembly of the bacterial flagellar motor2016
Author(s)
Matthew A.B. Baker, Robert M.G. Hynson, Lorraine A. Ganuelas, Nasim Shah Mohammadi, Chu Wai Liew, Anthony A. Rey, Anthony P. Duff, Andrew E. Whitten, Cy M. Jeffries, Nicolas J. Delalez, Yusuke V. Morimoto, Daniela Stock, Judith P. Armitage, Andrew J. Turberfield, Keiichi Namba, Richard M. Berry and Lawrence K. Lee
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Journal Title
Nature Structural & Molecular Biology
Volume: 23
Pages: 197-203
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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